萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

『震災列島』

僕は地震が怖い。東京に来るまで地震というものをほとんど体験したことがないということもあるが、恐らくそれは高所恐怖症だというところも関連していると思われる。で、だからこの本を買ったというわけではなく、メフィスト賞受賞作は全部買うことにしている僕は以前『死都日本』を購入し、その本がものすごく面白かったからなのだ。

というわけでこの『震災列島』なのだけど、正直、期待外れだった。発売が数ヶ月遅れたので、余計に期待しすぎたのかもしれない。この人の基本スタンスとして、地変の国である日本に住むということはどういうことなのかを、特にどういう政治であるべきなのかを、作品を通して考えさせるということにあると思うのだけど、今回は僕が読んだ限りでは「リアルな地震のパート」「地変に翻弄される人間ドラマ」「復讐ドタバタ」の3つで構成されていて、盛り込もうとしすぎて失敗してる感じ。

系は違うけど、ちょっと前に読んだホーガンの『揺籃の星 上 (創元SF文庫)』とかの方が、もっと引き込まれたなあ。

震災列島

震災列島

★★★☆☆:普通