萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

本を速く読むためには

こないだ日記に去年245冊の本を読んだことを書いたのだけど、わりとこれは多い方みたい。で、たまに「どうやったらそんなに読めるの?」みたいなことを聞かれることがあり、「仕事してるフリして時間を作ればいいんだよ」とか適当に答えてたりもしたんだけど、なんとなく自分の中でまとめたいなということもあり、まとめてみることにします。お役に立てば幸い。

まず、僕は速読とかフォトリーディングとかは信じてないので、いまから書くのはそういうことではないです。

なので、要するに普通に本を読むんだけど、言ってしまえば、うまく飛ばし読みをする方法、みたいな感じ。

普通に本を読むというのは、つまり、じっくりと1行ずつ内容を理解しながら読むということなんだけど、僕の場合、そうやって読んでも結局のところ内容をあんまり覚えていないことが多い。ミステリなんかはそのおかげで、何度も同じ小説でビックリできたりしてオトクなんだけど、それはそれとして。

で、普通に読んでも「内容をあんまり覚えてない」のだとして、たとえばそれが「読んだ内容の5%くらいしか覚えてない」だとしたら、「どの5%を読書後も覚えてるか」が大事なんだろうなと。

つまり「ちゃんと読むべきところ」と「飛ばしても良いところ」を、本を読む前にあらかじめ見当を付けておいて、「ちゃんと読むべきところ」は時間をかけて、「飛ばしても良いところ」はガンガン飛ばしながら読むということですね。

そのためにはまず、「その本を読むことで何を得たいのか」を、本を読む前に明確にしておく必要がある。もしそれが「この小説を読んで楽しい気分になりたい」だったら、たぶん飛ばし読みはしない方が良い。「仕事に関係する本で新しい知識を得たい」とかだったら、まずはどういう知識が欲しいのかを明確にして、その上で「○○について知りたい」がその本を読む目的だろうし、「なんとなくこの業界の雰囲気が知りたい」だったら「キーワード的なものを得る」あたりがその本を読む目的になるかも。そのあたりは、もちろん読む人次第だし、同じ本でも、読むタイミング次第。

さて、以下、具体的な手順。あくまでも僕がやってる方法なので、もっと良い方法とかあったら教えてください。

その本を読む目的を明確にする

これは、さっき書いた話。なので省略。

目次やまえがき、あとがきを読む

極論すると、目次やまえがき、あとがきを読めば、その本に書いてあることの8割はわかると思う。特にビジネス書なんかで、変に具体例をたくさん載せることでページ数を稼いでるような本は、目次を読めば一発でその本の濃淡がわかるはず。

まえがきやあとがきも、小説みたいにネタバレしては困る本ならともかく、この本が「何について書かれている本なのか」をちゃんと理解するためには役に立つことが多い。

本屋で見かけた本を買おうかどうか迷ってるときは、とりあえずここまでやれば、買うかどうか決められるのではないかと。たぶん10分もかからないだろうし。

ちなみに奥付も、最初に見ておくことをオススメします。奥付というのは、本の最後あたりに載ってる、その本がいつ発行されたかなどについて書かれたもの。新しい本の方が役に立つことが多いし、版を重ねている本の方が内容が更新されていたり売れていることを期待できる。逆に古い本の場合、読みようによっては、というか得たい内容によっては意外と面白い。10年前に書かれたITの本とかね。中途半端に古い本は、発酵するまで待ちたいところ。

さて、ここまでで、「あ、この本読む必要ないや」とわかることも、わりとある。そこまでではなくても、その本に対する期待度がある程度正確に見積もれるので、最終的に本を読むときに、どのくらいのスピードで読むかどうか見当が付く。

全体をパラパラとめくって読む

本の全体像がつかめたら、ちゃんと読む前に、まずは全体をパラパラとめくって読む。まあ、読むというか眺める感じ。カクテルパーティ効果みたいなもんで、自分がその本を読む目的がある程度見えてたり、全体的な構成がなんとなく頭に入ってると、パラパラと眺めてるだけでも、気になるキーワードは目に入ってくる。そしたら、その部分は、ちょっとだけ読んでみる。でも1行とか2行でいいと思う。

太字にしてあったり、図版だったり、あとは小見出しだったり、本の作り手側からの「ここ大事ですよ」的なメッセージは一応受け取っておく。ので、太字、図版、小見出しあたりは、ちょっと立ち止まっても良いかもしれない。でももちろん、全然興味持てない図版はガン無視で良いと思う。

飛ばして読むときは、1ページあたり1秒くらいで、ぱっぱっとページをめくるんだけど、たまに間違えて2ページとか3ページとか一緒にめくってしまうことも。までも、そういうときも気にせずそのまま飛ばす。縁がなかったってことで。

どうせいまから、再度、全部読むわけだしね。

全部読む。でも飛ばしながら

というわけで、ここまで準備したら、その本を読書するにあたってのロードマップというか、スピードを上げて良いところゆっくり読みたいところが何となく見えてきてると思うので、それを信じて飛ばし読みする。

よくあるのは、ビジネス書にありがちな著者の自慢話(笑)をガン無視して読む、的なことでしょうか。

逆にさっきのパラパラ読みでちょっと気になったりした部分は、ちょっとスピードを落として読む。スピード上げて読んでたらよくわかんなくなったりしたら、また戻って読んだりもする。

大事なのは内容を理解することで、別にスピード競争やってるわけでもないしね。

ただもちろん、たとえば最初に考えた「その本を読む目的」が「2時間以内で○○について知る」のように時間の制限もあるなら、そういう場合は、いっそ丸々その部分を飛ばして読んでも良いかも。

あと、最初のパラパラ読みでその本の濃淡に見当は付いているものの、結局全部ちゃんと読んじゃったりした場合も、まあそれはそれで仕方ない。その本が自分に取って全部大事だったってことでしょう。そうじゃなかった場合でも、「あの部分はあんまり読んでも意味なかったな」みたいに反省することで、次回に活かせるしね。ちなみに何で反省できるかというと、最初に読む目的を明確にしてるから。なんとなく読んでしまうと、反省もできない。

読んだ結果、やっぱり気になるとか、もうちょっと読んでみたい気持ちになることがあると思う。その場合は、また読めば良い。一度パラパラと読んでるし、飛ばし読みまでしてるから、本の濃淡はさっき以上にわかってる。とすると、飛ばし読みも、さっきよりきっとうまくできるという次第。

または、何か知識を得たりするために読んでいる場合は、同じテーマの別の本を読むという手もあると思う。複数の本で同じことについてどう語っているかを見ることで、いろいろな見方を手に入れることができるしね。

まとめ

最後にまとめとして箇条書きしようかと思ったけど、小見出しを見れば十分だよねきっと。

ではまた。