萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

7月に読んだ本

月ごとに読んだ本をまとめようと思ってて結局やってなかったんで、なんとなくいまさらまとめてみる。ま、自分用。そして基本的に読書メーターからのコピペ。

ところで宣伝だけど来年の1月15日に新宿LOFTでやるライブどうぞよろしく。

横山泰行/「のび太」という生きかた―頑張らない。無理しない。

富山大学ドラえもん学をやってる人が書いた本。最終的には大した努力をせずにしずかちゃんを射止めた「成功者」としてののび太に人生を学ぶ的な。「ザ・モノは言い様」な本だけど、悪く考えがちな人には考え方の練習に良いかも。

倉橋燿子/いちご(2) (講談社青い鳥文庫)

やきもちやくのは辛いよねえと思いつつ、人の心は変わるけどそれは仕方のないことだということを子供に誠実に伝えようとしているのが素敵だった。タイトルが「from Ichigo」なのがきっとポイント。

越水利江子/時空忍者 おとめ組! (講談社青い鳥文庫)

ボーイッシュな子と忍者オタクの子とお嬢様な子(仲良し3人組ではない)がタイムスリップして信長と出会って、みたいな話。が、まさかの続きもので、1巻だけでは話が終わらない・・・。次も読まなきゃ!

中学校演劇脚本集 (5)

おこんじょうるり目当て。中学演劇ってこんな感じなのかと面白かったけど、やっぱり、先生が生徒用に脚本書いちゃうと「いい子」の話になっちゃうなと。まあ、中学生だからしかたないのか?載ってた中では、「おこんじょうるり」と「仮面」が好きかな。

鴻上尚史/朝日のような夕日をつれて―第一戯曲集 (1983年)

久しぶりに読んだけどやっぱりいいなあこれ。高校のとき読んだのは、男子校だったから男だけでやれる芝居っていう、安易な選択だったんだけど。しかし若いときに向き合ったものをこの歳になって再度読むのもなかなかだ。歳を取るのも悪くない的な。

村上隆/芸術起業論

村上隆の作品にはあんま興味なくて、白いヴィトンのがちょっとかわいいなと思うくらいなんだが、この本はいろいろと面白かった。「そうそう」と思う部分が多くて。アート興味ない、たとえばオープンソースな人とか読んでみるといいかも。

それと、アートということについて、

欧米では芸術に日本的な、曖昧な「色がきれい・・・」的な感動は求められていません。知的な「しかけ」や「ゲーム」を楽しむというのが、芸術に対する基本的な姿勢なのです。

というのが、なるほどだし納得だった。

ええと、あと、自分的にヒットしたキーワードもいくつかあったので少し書いてみる。

  • ヒットというのは、コミュニケーションの最大化に成功した結果
  • 価値を生むのは、才能よりサブタイトル
  • 流行に同化したら作品は作れないけど、あくまで情報は必要である
  • ルールを改変された特に「ずるいよ」というのではなくて「そうだよね」と言える準備を整えておかないと日本人は欧米特有の社会に対抗できないでしょう
  • 芸術家は死後の世界を準備しなければならない

ところで村上隆の立場って、あくまで「欧米に存在するアートというフィールド」で戦うためのものだと思うので、「ガラパゴスでいいじゃない」(by 岡康道 & 小田嶋隆)という立場の場合や、「誰かが決めたルールなんかで勝ってもしょうがない」(from ギリギリHERO by mihimaru GT)という立場の場合は、「ふーん」って言ってれば良いと思う。

越水利江子/時空忍者 おとめ組!(2) (講談社青い鳥文庫)

全3巻の2巻目なので(ちなみにこれは勘違い)、序破急の破的に主人公3人がバラバラに。で、それぞれラブコメ的な。あと信長と蘭丸のBL的な。そんな青い鳥文庫。3巻目、どうなるのかなあ。

越水利江子/時空忍者 おとめ組!(3) (講談社青い鳥文庫)

なんでもラブになんのな、と思った。で、主人公が小学校高学年でないとないであろう展開がちょっと面白かった(ネタバレっぽいけど書いちゃうと、主人公の3人組のうち、歴史オラクじゃないふたりが、信長が本能寺の変で死ぬことをよくわかってないところ)。あと、タイムスリップがようやく活きてきた。が、まだ最終巻じゃないとか参る。

リュディガー・ユングブルート/IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣

少子化と言うがそもそも日本より人口が少ない国はどうやってんだろうなあということに興味があったのもあって読んでみた。IKEAだけでそれがわかるわけではないのだけど。国をひょいひょい飛び越えてく感じとか面白かった。キーワードとしてなるほどなと思ったのは「自分よりも優れた人間を雇う度量」てこと。IKEAのやり方が、家具というのは代々受け継がれる高価な財産だという常識を覆したというのは、なるほどと思った。すでに、その常識がない自分ではあるけれど(もしくは、そうであるがゆえに)。

鴻上尚史/朝日のような夕日をつれて NEW VERSION―鴻上尚史第一戯曲集

前に読んだときも思ったけど、これと83年版だかを比べて、芝居ってこういうことなんだなあとか思った。ところでバーチャルリアリティに使うゴーグルがアイフォンって名前なのが笑った。

J・K・ローリング/ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

前に読んだときは「生まれつき」優秀な血を引いてる主人公という部分に「なるほど」と思い過ぎてたんだなということがわかった。で、わりと普通に面白かったけれど、映画の力が強いなとは思った。