萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

12月に読んだ本

告知とかはもういいか。適当に古い日記を見てくれると嬉しいです。

では、読書メーターに書いた感想をコピペしつつ。

藤子・F・不二雄 SF短編集PERFECT版7「タイムカメラ」

「旅人還る」が「ほしのこえ」みたいだなと思いつつ、でも当然ながら違う展開で面白かった。

「同録スチール」がまんまオトカメラなのでどんな話になるかなと思ったら、かなり素敵なオチだった。

クリス・アンダーソン/フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略

いまさらだけど読んでみた。で、やっぱりいまさらだけど「ロングテール」読んでみようかなと思った。自分の理解としては、「貨幣経済だけで完結しないで、非貨幣経済も含めた上での経済活動の結果として貨幣経済に戻ろうよ」的なことなのかなと。音楽とか出版とかは、いままでぼろ儲けしすぎたというだけのことかも。そして、ぼろ儲けしようとするから、いろいろ大変なのかも。とか思いましたよ。

本筋とは関係ないけど、序文(だったと思う)の「『まちがっている』と『自明のことだ』というふたつの意見にわかれる話題は、どんなものであれ、いいテーマに違いない」というのは、アイデアを考えるヒントになると思った。

架神恭介/もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら

読み始めてから表紙が「もしドラ」のパロディだということに気付いた。面白いけどこういうのを最初に読んじゃダメだよねと思いつつ「念仏だけで大丈夫!」とかも一緒かなと思ったけどそういうこと言うと怒られそうな気もする。禅宗系のを読むことが多いので、著者の禅宗嫌いな感じがわりと新鮮だった。原始仏教が追求した「悟り」=「本当にどうでもいい気持ち」を巡るもろもろが時代や場所でどう変わったか、のお話。たぶん。

高野和明/6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)

再読。最初に読んだときは「夢の諦め方」がメインのように思えたけど、今回は「運命は切り開ける」がメインな気がした。そのときの体調で感想って変わるよね。ともあれ、やっぱり面白かった。

藤子・F・不二雄 SF短編集PERFECT版8「鉄人をひろったよ」

「シェルター」のオチが良かった。

覚えてないけど・・・。

令丈ヒロ子/若おかみは小学生!PART14 花の湯温泉ストーリー (講談社青い鳥文庫)

鈴鬼が花の湯で同窓会を開くことになって、というところから始まるてんやわんやに、同窓会から逆にイメージされるおっこの将来への不安が交錯して、的な話。最近どうもオチを次に引っぱりすぎなところがアレなんだが、安定して面白くはある。苦情というものは「相手がまちがっていると思いたい気持ちから生まれる」というセリフがなかなか良かった(おっこのセリフではなく、役所で苦情処理係をしているという設定の登場人物のセリフ)。

金子由紀子/夢もゆとりもあきらめない わたし時間のつくり方:]

ささやかな日常のための時間術、かな。タイトルとはちょっと違って、たぶん「夢を目指す」ための方法ではなく「イライラせずに、いまより少しゆとりを持つ」ための方法が書かれた本のように思えた。少しGTDともかぶるところあったりして。家事でつぶれそうな人が読むのが一番良いと思うけど、家事でつぶれそうな奥さん(または旦那さん)を持つ人が読むのも良い気もする。

KICHIJo/角刈りすずめ(1) (近代麻雀コミックス)

喜国雅彦「まんが大王」が大好きな僕なのだけど、読み終わって思ったのは、「麻雀マンガも進化したなあ」ということ。特にお酒の話が面白かった。実際にあれば良いのに。

ミランダ・ジョーンズ/ランプの精 リトル・ジーニー〈4〉ゆうれいにさらわれた!

アリの遠足に無理矢理付いていった小人の魔法使いジーニーが、遠足先のお城に住むお姫様のゆうれいにお人形だと思われてつかまっちゃう話。と、こうまとめると、女の子が好きそうな要素がちりばめられてるような気がしてきた。

鳥山明/DRAGON BALL 完全版 11 (ジャンプコミックス)

なんか大脳で読むんじゃなくて小脳で読むのが良い気がした(適当。けなしてません)。

ダグラス・アダムス/さようなら、いままで魚をありがとう (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド第4弾。大きな意味でも、地球の最後という意味でも、「そういうオチを付けたかあ」と思った。しかしやっぱりマーヴィンが最高である。

川北稔/砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史というより、砂糖を巡る(主に奴隷制にまつわる)世界史。それはそれで大事だと思うし、そういう意味では面白かったのだけど、結局砂糖の歴史はよくわからんかった。

ちなみにイギリスでお茶が取れないことをこの本で初めて知りました。えへへ。

桐野夏生/東京島

いやあ、面白かった。最初は「女はやはり女であり、男はやはり男である、ってことかな」とか、「婚活時代の『蠅の王』ってことか(ゴールディング的な意味)」とか、いろいろ思ったりしてたんだけど、なんていうか、単に面白かった。終わり方がね、ちょっとネタバレになるけど、「全員助かってハッピー」とかではない、重層的な感じが特に素敵でした。映画を見たら、やはり落胆するのだろうか。

本田元/図解 カードビジネスのしくみ―改正法でこう変わる!

流し読み。非接触ICになったことで、カードのオペレーションが店側から消費者側に移ったというのが、言われてみれば当たり前なんだけど、なるほどと思った。

戸谷圭子/銀行のしくみ

流し読み。頭取から窓口担当、本部の審査部門や市場部門など、いろんな人の一日が書いてあったのが少し面白かった。結構銀行って、社員じゃない人が働いてるのね。あと、「もしも銀行強盗が来たら」というコーナーもあって、なかなか素敵な作りの本だなと思った。

マッキンゼー ITの本質 情報システムを活かした「業務改革」で利益を創出する (The McKinsey anthology)

流し読み。少し前のインタビューだけど、ユニクロの人が「あるべきは、情報システム部ではなく、業務システム部」って言ってたのが、だよねーって感じだった。

手塚宏之/ゲーム理論活用術―儲けるための「経済学」を学ぶ

流し読み。完全競争や完全独占がありえない現実の世界でどうやって戦うか的な本。そんなに目新しいことは書いてなくて、結局はうまいことやって参入障壁を作りましょうね的な感じ?通常の競争状態は相手の顔が見えないので実質的には競争ではなくて、寡占状態こそが競争状態であるというのが、ああなるほどという感じであった。競争をする主体としての組織の内部の問題にも目を向けていたのが少し面白かったかな。

椎名軽穂/君に届け 3 (マーガレットコミックス)

少女マンガの心象風景がポエムっぽいところ面白いなあと改めて思った。あと、くるみちゃんが言葉たくみに誘導しようとするさまが、ちょうどジョージ・レイコフの認知言語学について軽く調べていたので面白く感じた。それにしても風早くんは誘うセリフが多いな・・・。

椎名軽穂/君に届け 4 (マーガレットコミックス)

3巻に引き続き、くるみちゃんの扱いが面白いなと思った(軌道修正した?)。なんか貞子の天然ぶりを見て楽しむ感じなのだろうか。その文脈で、「人気者って大変だったんだなー!!」ってセリフが良かった。

鯨統一郎/哲学探偵 (カッパ・ノベルス)

くだらない方の鯨統一郎(って書いて思ったけど、わりと全部くだらない気もしてきた)。しかし、このタイトルなのに、ほとんど哲学関係なくない?毎回出てくる短歌は、わりと良かったな。

造事務所/コーヒー1杯からわかる経済 (ちゃんと知りたい!)

流し読み。なんか口調が子供向けっぽかったんだけど「われわれサラリーマン」とかいう文章があったりして、モノを知らない新入社員向けなのかな。いろんなことのとっかかりとして読むのは良いかもだけど、全体的にイマイチ。

年内最後に読んだ本がイマイチってのもアレな気がするけど、ま、仕方ないよね。