IT用語辞典 e-Wordsより引用。
ネットワークの管理者や利用者などから、話術や盗み聞き、盗み見などの「社会的」な手段によって、パスワードなどのセキュリティ上重要な情報を入手すること。
仕事の関係で、とある取引先からPCを借りてるんですね。そこのサーバに出入りするための特別用の。
で、今日、そのPCを管理してる会社の人から電話がありまして。なんだか、シリアル番号とか確認したいらしい。
名前ももちろん知ってる名前だし、声にも聞き覚えがあるんだけど、途中で、ちょっと不安になってきた。
「これって、このまま、ほいほい答えてるのはマズイんじゃない?」
「可能性はほぼゼロだけど、一応ほら、ソーシャル・ハッキングの可能性考えないと」
「でも、ここで『ソーシャル・ハッキングの可能性があるので電話をかけ直させてください』とか言うのって、ちょっと自意識過剰っぽくない?」
「とか言って、とか言って、最後まで何も言わずに電話の指示に従ってたら、『あなたはソーシャル・ハッキングに引っかかるような人なので、今後は取引を控えさせて頂きます』とかなったらヤじゃない?」
みたいな感じでグルグル回ってたわけ、頭の中を。
そしたら話がパスワードのことになってきたんで、勇気を出して言ってみた。
「すみません、ソーシャル・ハッキングの可能性もあるんで、電話をかけ直しても良いですか?」
一瞬の間の後。
「はい、大丈夫ですよ」
そんでこちらから電話をかけ直したわけだけど(電話番号は以前別ルートで聞いていたもの。ちなみにこの電話で、かけ直す用の電話番号を告げられたけど、さすがに「いや、そこで電話番号言われても、そこに電話したらますますソーシャル・ハッキングじゃないですか」とか言う勇気はなかった)、電話番の人がやけに喋り方がゆっくりでかつアニメ声だったもんで、「てめえ、あだ名は『アニメ』か!」とかツッコミそうになって危なかった。というか保留音になった瞬間に声を出して笑った。
さておき、電話をかけ直したあとは作業を再開、めでたくパスワードとか変更しました。
しかし、思った以上に緊張するね、電話をこちらからかけ直すとか言うのって。これは、部長を名乗る男から電話とか来たら、緊張しちゃうなあ。
まあ、うちは部長がいないんで大丈夫ですが。
あ、レッツとか書いてますが、別にソーシャル・ハッキングを推奨してるわけではありません。語呂です、語呂。
取引先で「萩原さんはソーシャル・ハッキングの可能性まで考えてて、なかなかやるわね」とかいう結果になってたら良いなと思います。