萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

『タテ社会の人間関係―単一社会の理論』

購入してから初めて初版が1967年だということに気が付き、「現代新書のロングセラー」という帯に騙されたかと思ったのだが、どうしてどうして。ものすごい面白かった(多少古びてる部分や、最後の方で、ちょっと「?」と思う部分も、あるにはあったけど)。

社会の組織のされ方を、「資格」によるものが強い社会と「場」によるものが強い社会とに分けて考えると。で、日本というのは後者の方が強いよねと。ごくごくカンタンに言うとそういう話です。

でもそう考えることで、たとえば何故日本のクライアントはパッケージソフトではなく自分の会社だけの特別なシステムを欲しがることが多いのかとか、昔の商家では血脈を守ることより家を守ることの方が大事で意外と簡単に養子を取ったこととか、会社員としてプログラマをやりながらオープンソース活動をすることのやりにくさとか、部下をうまく怒れないのは何故なのかとか、いろんなことがわかるような気がしました。

ちなみにこの本、僕の手元にある版で120刷。こりゃびっくり。ただのロングセラーじゃ、ありませんでした。

タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

★★★★★:人にも勧めたい本