萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

佐藤美由紀さんのコンサートとFaustのライブ

まず昨日。

佐藤美由紀さんのコンサートへ。タンゴピアニストの方で、実質、El Fuelleのライブだったのかな。ちょっと早めについたのでせっかくだしということで最前列下手の、一番美由紀さんの手元が見える席をゲット。そして堪能。ピアノフォルテのフォルテ部分が素晴しい。あれじゃあ、ピアノの弦を切りますわな。演奏する楽器がチェンバロじゃなくて良かったね(チェンバロだとすぐ切れそうな気がする)。仕事があったので第1部のみで帰宅。ごめんなさい。ちなみにコントラバスの清水さんはうちの会社のM鵜さんにすげー似てる気がするんでM鵜さんはぜひ観に行ってみると良いような気がする。

そして今日。

クラウトロックの問題児(たぶん)であるFaustの来日公演を観に恵比寿にあるLIQUID ROOMへ。ちょっと用事を済ませてから行ったもんで開場に間に合わず、なんのためにディスクユニオンプログレッシヴ館でチケット取るのに並んだのか謎(整理番号付きのチケットだから)。で、Faustのライブなので問題は「どの曲やるかな?」とか「知ってる曲やるかな?」とかじゃなくて、「そもそも曲やるかな?」というところ。なんせ70年代の解散ライブではステージ上で卓球だけして帰ったという噂もあるので(でもたぶんこれは噂で、後でも書くけどFaustってどうも聴く側が勝手に神格視してしまってる感じもあって、そのあたりがちょいとDMCつまりデトロイト・メタル・シティを読んでるときに「なんか似てる」とか思ったりした)。

で、なんとあなた、ちゃんと曲をやってくれたよ!(とかいうことに驚いてるのも何だが)そして、意外とノイズ成分は少なくてビートのある、ノレる感じの曲。アルバムに入ってた曲もやってたかもだけど、問題はそこにはないので、そういうことはどうでも良い。チェーンソーでドラム缶を切断したり、ドラムセットからグラインダーっていうんだっけ、なんか機械でウイーンっつって火花を出したりしてて(語彙が貧困)、あんなに嗅覚が刺激されたライブは初めてだったなあ。こないだのPerfumeのときは「Perfumeのライブは野郎どもの汗でかなり臭いらしいPerfumeなのに」という事前情報があったもののそんなに臭くなかったので。

で、なんだっけか。

ハゲのおっちゃんデカくて面白かったし、眼鏡のおっちゃん適当な感じで面白かったし、なんか美人な姉さんもいたし、えーと、良い感じでした。

ああ、そうそう。ライブ途中で客席から「モットモリアゲテヨ!ツカレテルノ?チケット7000エンモシタンダヨ!コッチハよーろっぱカラミニキテルンダヨ!」みたいな外国人のヤジが飛び面白かったのだが、あまりに何度もヤジるので、しまいには眼鏡のおっちゃんが「OK. Shut up!」って言ってたのも笑ったよ。

うーんと、なんでしょう、クラウトロックって、あとテクノもだと思うんだけど、ドイツ人の「ついつい追求しちゃった☆」みたいな雰囲気がよく出てる気がするんだけど、その中でもFaustは「頭のいい人が下らないことを思いっきりやってる感じ」みたいなのが漂ってて素敵です。最初に、音を聴く前に、「Faustは音楽から意味を欠落させた」的なことを聞いてたんだけど、何回かFaust聴くうち、そういう小難しい理解の仕方をするより、単に「下らなくて面白い」ぐらいの気持ちで向き合うのが正解な気がした。実際、今日のライブも、笑い声が絶えなかったし。

ちなみに僕は今日、なんとなくNEU!のTシャツを着て行ったんだけど、「おいみんな!ここにNEU!のスパイがいるぜ!やっちまえ!」みたいなことにならなくて良かったなと思います。