萩萩日記

萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

入院した話(長め)

というわけで、せっかくなので先日の入院についてまとめて書いておきます。ちょっと長くなるかも。あと、入院中はPCとか携帯とか使えなくてメモ帳にメモってたんで、記憶違いとかあるかも。

前フリ

ちょっと前(たぶん1ヶ月ぐらい前)から、少し長い距離を歩くと、なんだか胸が痛い感じになってたのです。どういう痛さかというと、長距離とか走ったときに息が上がって胸が苦しくなる感じ。という説明を数人にしたところ、伝わらない人もいて、どうやらそういう人たちは長距離を走っても胸が苦しくならず、息が上がるだけらしい。なんてことも発見してみたり。

で、それはさておき、その、胸が苦しくなる距離が、短くなってきたんですな。ひどいときは、5分歩くと胸が痛くなってしまい立ち止まって休憩するみたいな。あと、胸が痛いだけじゃなくて、歯の根本のあたりも痛くなってくるのね。

最初は、ここんところ食べすぎてたんで、きっとそのせいだろうと。だからまあ体重を落とさねばねと思いつつも体重を落とせず、さて、と思ってたところ、たまたま会社の人と雑談をする機会があり、最近歩くと胸が痛くてさー的な話をしたところ、なんというんでしょうか、言語化すると客観視できるというか、急に「これ、ひょっとしたら病院行った方が良いかも」と思ったのですね。で、僕、病院は別に嫌いじゃないんで(むしろ好き)その日のうちに病院へ。

最初の診察

いきつけの病院に行って症状を説明すると医者が「あー、典型的な症状だねえ。狭心症の。でもまだその年なのにね。だから違う可能性もあるけど、たぶんそうだと思うな」的なことを説明してくれた。まずは感心した。なんでかってーと、ちょっと症状言っただけでズバリ病名を言ったから。いや、あってるかどうかは知らんけど、なんかすごいなって。

で、じゃあ心電図取りましょうという話になり、しかも心臓に負荷をかけた状態での心電図が必要だったらしく、

と、ここまで書いて、このあたりの話は前に書いてたことを思い出した。ので、省略。

専門医による診察

で、その後、心臓の専門の医者の診察を受けたところ、「いや、きみね、これ狭心症だよ。だから入院して検査ね。この心電図見て狭心症じゃないっていう医者がいたら見てみたいね」とかいう感じで、話がとんとん拍子(?)に進む。

は?入院?

てな感じになりつつも、いろいろ説明を受ける。入院して何やるのか聞いたら、心臓カテーテル検査てのをやるらしい。カ、カテーテル。なんか、カテーテルって痛いってイメージしかなかったので、「痛いですか?」って聞いたら、「そりゃまあ、ちょっとは痛いけどね」とか言われる。自慢じゃないが痛さには弱いので「痛いのはイヤです」的なことを言ったのだけど、いろいろ説得されてしまう。最終的には「そんなには痛くない」という話だったので、仕方ないかなと思うことにした。

続いて、お金が心配になる。「いくらぐらいかかりますか?」「うーん、20万とか30万とか?」って。えーっ?そんなにかかるの?「でもねえ、日本は、社会主義だから」とのこと。どういうことかというと、ある程度以上の医療費は、国が肩代りしてくれるらしい。高額療養費制度とかいうみたい。うーん、そうか。じゃあ、うーん、仕方ないのか。

「何日ぐらいですか?」「2泊3日かな。じゃあ、9日から入院ってことで」と、勝手に入院日まで決められてしまう。まあ、こちらが決めて良いとかなったら、いつまでたってもグズグズして入院しないと思うけど。

入院の準備

というわけで週明けから入院しなくてはいけないことになり(この日は木曜日だった、たしか)、まず最初に僕がやったのは、TSUTAYAでDVDを9枚借りることでありました。iPodに入れて、病院で見ようという魂胆。本もいろいろ持って行きたかったけど、いつも読んでるミステリだと血とか出てきて、たぶん病院で読んだら暗い気分になりそうだったので、なるべくなごやかな感じの本を選んで購入したり、図書館で借りてる本の中から穏便そうなものを持っていく。DVDは、なんか適当にアニメとか、あとお笑いとか。笑う門には(略)じゃないけど、絶対暗い気分になると思うから。それから、入院中に医療ミスの本を読んでみたりするなんてことも考えたんだけど、以前飛行機の中で航空パニック小説読んだら半端なく怖かったことを思い出してやめときました。

入院する前、問診票みたいなのがあって、「不安なことは?」みたいな項目があったので「痛いのはイヤだ」と書いときました。あと、「生活信条や宗教的な理由で考慮してほしいことはありますか」みたいな項目があったので、そこにも「痛いのはイヤだ」と書いときました。弱虫全開な感じ。

それから、入院のしおりみたいなのが届いて、そこに、今回の検査入院の日程表みたいなのが載っていたのだけど、それによるとどうやら3泊4日っぽくて、もともと2泊3日と聞いていたのでそれは困るなと思い(打ち合わせとか入ってたんで)、資料に書いてあった問い合わせ先に電話したらものすごくイヤな感じの応対で、土日はわかんないんですよこっちは的なことを言われ、なんか、参った。というか、ちょっとづつ、入院がイヤになってきたと。いや、もちろん、別にノリノリではなかったけど、不安感が増したといいましょうか。

入院1日目

入院受付の人も感じ悪くて、「うーん、大丈夫なのかオレ」みたいな感じだったのだけど、担当になった看護師さんがわりと良い感じの人だったので、ちょっと気分が落ち付く。名前と言葉で出身地の想像が付いたんで聞いてみたら当たった。とかそんなこともしてみたり。

が、4人部屋だったのだけど、同室の3人はじいさんばかりで、改めて、自分がなんだか大変なことになっているというか、この年でこれはないよなあという気分になる。

心臓カテーテル検査の前に心電図とか取ったりしたのだけど、その検査に向かうとき、最初看護師さんが一緒に来てくれてたんでずっと一緒にいてくれるのかと思いきや違ってて、一緒にいてくれると思いこんでたんであまり説明をちゃんと聞いてなくて、最初にレントゲンを撮ったあと「はい、終わりです」と言われて「えーと、次はどこに行けばいいんですか?」とか聞いたら「え?聞いてなかったの?僕はわからないよ」とか言われ、どれが覚えなきゃいけない情報なのかは先に言ってくれないと困るなと思った。入院という大イベントでテンパってるので、いろいろ言われても覚えられんし。

心電図を取るとき、同時に、両手と両足の血圧も取ったのだけど、このとき、特に足をかなり締め付けるから痛いかもしれず、もし我慢できなかったら言ってくれと言われる。痛いのはイヤなので、かなり緊張しながら時を待ったのだけど、両足の血圧測定は、まるで温泉地のマッサージマシンのようで、痛いんじゃなくて気持ち良かった。またやりたいです。

えーと、検査とどっちが先か覚えてないけど、病院食について。今回は減塩食という話だったので、病院食×減塩で、かなりマズいものを想像していたらあなた、けっこうおいしかった。量は少なかったけど。しょっぱな、唐揚げだったし。

で、ですね、とりあえずの検査が終わり、僕は一旦病院を出ましたのです。入院したそばからなんで外出したのかというと、いくらぐらいお金がかかるかわからず、全然お金を下ろしてなかったからなのね。だから外出許可をもらって、お金を下ろしに行ったのです。あと、病室の貴重品入れが意外に小さくて、入れたい貴重品が全部入らなかったので、妻に貴重品を預けに行くという理由もあった。ちなみに、妻には悪かったので、お見舞いとかは来てもらわなかった。今回の入院は、何が一番参ったかというと、自分が好きなだけ暴飲暴食しといて、つまり金使っといて、その挙句入院でまた金使うのかよと。なんかアホ丸出しな感じが参った。

そんなこんなでお金を下ろして病院に戻り、医師から、心臓カテーテル検査についての説明を受ける。で、最初僕は、「これから食生活とかに気をつければ、検査しなくても良いのではないか」とか思っていたんだけど、医師の説明によると、どうやら心臓の回りの冠動脈という太い動脈がコレステロールのせいで細くなっているらしく、厳密にいうと血管の壁にコレステロールが付着して狭くなっているらしく、で、その狭くなった部分というのは、食生活を改善しても元には戻らないらしいと。その話を聞き、なんかその不可逆なさまにショックを受けてしまい、悲しくて涙が出てきてしまった。

心臓カテーテル検査は、確率としては低いものの、検査中にカテーテルが血管を突き破ってしまう可能性もあるし、血管に溜まったコレステロールが何かの拍子に取れてしまい、それが体の別の部分の血管に飛んでしまって血栓になる可能性があり、脳に行ったら脳梗塞になったりする的な、そんな説明を受け、要するに「死ぬかもよ」という書類にサインをせねばならず、ちょっと緊張した。ただ、これ自体は、そんなに悲しくなかったんだよね。もう、ほんと、不可逆だということが悲しくて。まあ、人生は不可逆なものなのだけど、それを、まざまざと意識されられた感じで。夜担当の看護師さんがわりとかわいかったこともあり、泣き言を言ってみたりしました(笑←いや、そのときはほんとに切なくて、笑ってる場合ではなかったのだが)。

それにしても、まあ当然なのであるが、担当の看護師さんというのは複数いて(だって24時間見れるわけないし)、昼の人が夜の人を紹介してくれて、なんかすごいなあと思いました。

なんかあほっぽい感想だなあ。

で、21時に消灯。看護師さんに確認したところ、病棟内だったらうろついても良いということだったのだけど、特にすることもないしなと思い、というか暗い気持ちだったので何をする気にもなれず早めに就寝。そうそう、病院のベッドは、いままでいろいろ泊まったどのホテルのベッドより寝やすかった。

入院2日目

いよいよ検査。最近わりと早起きをしているのと、検査への緊張もあり、5時ごろに目が覚める。仕方ないので喫茶ルームみたいなところに行き、ぼーっとする。でも、ぼーっとしててもアレなんで、気分を紛らわせようと思い、iPodを取り出しお笑いビデオを鑑賞。おぎやはぎトークライブを見てたら、なんだか面白くて気分が少し上向く。で、検査も、まあ仕方ないかなという気分になる。

というかですね、やっぱり装置の力というのは偉大だなと思った。

ここで遅まきながら説明すると、心臓カテーテル検査というのは、手、もしくは足から、カテーテルつまり細い管を挿入して、心臓の近くまでその管を持って行って、血管中に造影剤を注入、レントゲンを撮ると、そういうことなんですな。不可逆が悲しいのと、痛いのがイヤなのと、心臓のところまでカテーテルが来るのが気持ち悪いのとで、入院しときながら逃げたい気分満載だったのだけど、入院して、病室という装置の中にしばらくいると、なんかもう、しょうがない気持ちになってきて、カテーテルも、イヤはイヤなんだけど、仕方ないよなあと思えてきた。

あと、思い出しながら書いてるんで、入院2日目とか言いながらいろいろ前後してるんだけど、僕が資料に「痛いのはイヤだ」と、35歳男子とは思えないような泣き言を書いてたんで看護師長さんが僕のところにやってきて、「あなたさあ、『痛いのはイヤだ』って書いてたけど、そうなるような生活してたのは自分なんだからね」なんていうお説教をされる。で、言われてることは至極最もなのではあるが、なんせこっちは弱虫なんで「でもやっぱり痛いのはイヤですよ」とか、この期に及んでいろいろ泣き言を言ってたのだけど、その泣き言ひとつひとつにきちんと答えてくれて、なんというか、非常にフランクに話せる人だったので良かった。

なんの話だっけ?

そう、装置の力の話なんだけど、あと、僕、入院は子供のころに2回したことがあったのだけど大人になってからの入院は初めてで、あと最近はインフォームド・コンセントっていうんですか?あれの関係で「何でも聞いてください」みたいなスタンスなんで、ただでさえ聞きたがりーの僕は、いろいろ質問しまくりで。で、質問をいろいろできることで気分は落ち付いてきたかなという感じもある。

カテーテルの検査の前には、カテーテル担当(って言ってた気がする)の看護師さんもやってきてくれて、挨拶をしてくれた。検査室(というか、まあ、手術室だね)に行ったときに、知ってる顔があると落ち付くからだそうなのだけど、実際、この看護師さんには非常に助けられた気がする。やっぱり不安だったのだけど、不安だぜーとか思ってると、ナイスなタイミングで「大丈夫?」とか声をかけてくれるし。

で、この看護師さんが挨拶に来てくれたとき、「質問がふたつあります」とか言って質問した。まず、カテーテルを入れるときは麻酔をするって聞いたんだけど、その麻酔は、今回カテーテルを入れることになる手首にしかしないらしいと。てことは、血管には麻酔しないわけで、血管ってのは、痛覚がないってことですかと。そしたら、触覚はあるけど痛覚はないらしいと。この言葉で、「痛いの嫌い」な僕は、ちょっと気分がラクになった。それから、もうひとつ、すごく疑問だったこと。どうやってカテーテルなんていうただの管を、心臓の血管まで持っていくことができるのですかと。なんかマシーン的なことになってるのだろうかと。そしたら「それは先生の手技ですね」的なお返事。はあ。やっぱり職人なんだなこの世界。あと、どうやらカテーテル自体が、心臓の血管の形になってるらしい。なので、うまく挿入すると、ちゃんと心臓の血管まで行ってくれるらしいのだ。なるほど。

検査の時間が近づいてきた。

のだけどその前に、栄養士さんによる食事指導。いろいろ質問した。ダイエットのコツ的なこととか。コツというか、単に、減らすときは、1ヶ月に1〜2キロぐらいにしといた方が良いというだけの話なんですが。

さて、検査の前に、点滴をしないといかんのです。なんか、造影剤を入れるので、それをうまく排出できるようにするとか、そういうことらしくて。で、僕ですね、注射されるとき、よく「うーん、(血管が)出ないな」とか、そういう不吉なことを言われるんですよ。あれは緊張するね。というかイヤな感じするね。なので、注射を受けるときのコツも聞きました。そうすると、グーパーしまくるのが良いらしい。あと、手を下ろしとくと、重力的な関係で血が下に降りるから、結果が出やすくなるらしい。ラジャです。そうそう、点滴の針で驚いたのが、曲がっても大丈夫な素材になってるのね。すごいなあ。まあ、だからって「うりゃー」とか動かす気にはなれませんが。

あと、検査着に着替えたんだけど、そのとき、下着をT字帯というものに変更。要するにふんどし。ふんどしは以前仕事の関係で着用したことがあるので(どんな仕事かは内緒)抵抗ない。かつ、ふんどしは、けっこう気持ちが良い。

とかやってるうちに時間が来てしまう。

心臓カテーテル検査の本番

時間になってしまったので、ストレッチャーへ移動。というかね、このストレッチャーというのが、気分を盛り上げるというか、緊張感を煽るというか。寝たままの状態で治療する部屋まで運ばれるので、自分がいまどういう状態になってるのかわからず、というかテレビとか映画で見た、あの手術な感じのシチュエーションにいるのかと思うとものすごく緊張する。で、やっぱりとても不安な気持ちになり、いまのところ予定はないけれど、出産というのは、やはり立ち合うべきなのではないかという気持ちになった。不安だもんね、旦那が横にいたら、そりゃ安心できるよね。でも僕、血とか見たくないんだけど。とか、そういう話は、まあ良いのです。

ストレッチャーで、なんか殺風景な部屋に連れていかれる。自分は横になってるので具体的に見えるわけじゃないから、本当に殺風景かどうかは知らない。機械が置いてある関係でちょっと涼しいのがまるでサーバルームみたい。

頭に、シャワーキャップ的なものをかぶせられる。なんか、それっぽい雰囲気になってきて緊張感もアップ。胸になんか、心電図撮るときみたいなものを貼られたのだけど、そしたら部屋の中に、ピッ、ピッ、みたいな音が鳴り出す。一応確認で「これって僕の心臓の鼓動ですか?」って聞いたらそうだと言われる。これが鳴らなくなったらオレ死ぬのねとか思う。

さて、そんで。

右手を、固定される。

右手は、なんだかひものようなものを持っておくように言われる。

で、麻酔をかけられる。局部麻酔。せっかくだったら見たくないので全身麻酔の方が良いのにみたいなことを言ったら、具合が悪くなったりしたらそれを言ってほしいから局部麻酔だとか言われた。検査中は動くと危険なので絶対に動かないように、ということも言われたのだが、そんなこと言われると逆に動きたくなったりするわけで、でも検査中ってすなわちカテーテルが僕の手首から心臓まで通ってるわけで、そりゃ確かに動いたらいかんわねーと思う。

麻酔は、まあ、ちょっと痛めの注射という感じ。でも、4回ぐらい打たれたのかな。ちょっと、手首が、ぼーっとしてくる感じ。

そんでしばらくすると真打登場。腕に、なんか、管的なものが挿入されてる感じ。いやーん!痛くはないけど(そんなに)、圧迫感あり。

うーむ、とか思っていたら。

僕の横で待機して、絶妙なタイミングで僕に声をかけてくれる看護師さんの睫毛がマスカラばっちりでちゃんと天を向いていることを発見、なんか和む。

とか思ってるうちにカテーテルは心臓へと向かってやってくる。常時ではないが、たまに、「あ、いまここ通ってる!」的なことを感じる。参る。一度カテーテルが変な場所に行ったらしく「ん?」と思った瞬間僕のハートビート音が「ピッ、ピッ」から「ピピピピ」に変化、「ぬおー!」とか思ったら「ごめんなさいねー、ちょっと不整脈出ちゃったねー」的なことを言われた。リアルタイムモニタリングって意外とドキドキするね。

で、僕はですね、この治療をされてる間中、やっぱり怖いので、自分のハートビートに合わせて、心の中で歌を歌ってたんですね。歌ってたというか、曲を流してたというか。でも自分のハートビートのテンポに合う曲を瞬時に選曲しなきゃいかんので、なかなか苦労した。あんまり覚えてないけど、とりあえず、King Crimsonの21st Century Schizoid Manは流れてたな。でもいま思うとこの曲、「Neuro-surgeons scream for more」って歌詞があるんだよね。「神経外科医は『もっと!』と叫ぶ」ですか。あまり自分がカテーテルやられてるときに歌う歌じゃないな。

さて、そんな感じでミュージックが僕の中で流れていたときに小耳にした会話。「うーん、結構これ、やばいね」「そうですねえ。まずい感じしますね」って、先生たち、聞こえてますよ!

とか思ってたら、僕の方に話しかけてきました。

「萩原さんね、やっぱり、血管が詰まってるんですよ。だから、もういっそ治療までしちゃおうと思うんですけど、どうでしょうね?いまカテーテル入ってるから、いま一緒にやっちゃった方が良いと思うんだよね」

検査する前の話では、検査して問題があったら治療まで行くかもしれないけど、たぶん、そこまでは行かないかもという話でした。でも、やっぱりやってみないとわかんないのねー。

カテーテルが心臓近辺まで挿入された状態のまま、レントゲンの写真を見せられる。たしかに、ちょっと引いてしまうぐらい、1本の血管が狭くなってる。きゃあ、てな感じ。例えていうならば、ソーセージとソーセージの間、という感じでしょうか。まあ、こりゃいかんわなあと。何度もカテーテルを入れられるのも叶わんので、「じゃあ、治療までしちゃってください」とか答える。なんかすごいなオレ、とか少し思う。

で、治療となるとどういうことになるかというと、当初聞いた話では、ステントというものを入れるということだったのね。これは何かってーと、血管を中から広げる金属らしく。でも、金属が体に入るのって、それはイヤだなーと思っていたところ、医師たちの会議により、とりあえず今回はステントを入れずに、バルーンで広げるということになったらしく、その旨僕に報告が。要するに、血管の中に風船を入れて、狭くなってる血管のところで膨らませて血管を広げるらしい。なんかすごいな、それ。

とうわけで、カテーテル入れ直し。これがちょっと痛かった。我慢できんほどではないが、ちょっと潤んだ目で看護師さんを見つめてしまう。だからどうなるわけではないが、あのマスカラを見てたら、少しパワーをもらえる気がした(嘘)。

なんかでもですね、このとき漏れ聞こえてきたのが「いかづち」という言葉。なんだ?と思い聞いてみたら、どうやらステントの商品名のようだった。ステントを入れるのはイヤだけど、どうせ入れるなら「いかづち」だなと思う。「オレ、いかづち入ってるんだ」って、なんか、カッコいいよね?

ちなみにその後、自分で調べたところによると、「いかづち」はステントではなく、カテーテルのようでした。しかも、「いかづち」じゃなく「IKAZUCHI」らしい(笑)。えーと、たとえば、カネカ、国内最小の心臓疾患治療用バルーンカテーテルを開発あたりに記事がありますね。ちなみにカネカのこのシリーズには「一番槍」という商品もあります。気持ちはわかるが、その商品名はいかがなものか。と思った。

話を戻しまして。といっても、もう治療はだいたい終わりなのだけど、バルーンで血管を広げ、完全にではないけれど75%ぐらいになったところで一応治療は終了。まあ、やってよかったのかなという気分になっていたところに医師が僕に血まみれのカテーテルを見せて、「これが入ってたんですよー」とか言う。僕は血が苦手なのでそういうことはやめて頂きたい。

治療後

治療後、再度ストレッチャーに乗せられ部屋に戻る。のかと思いきや、検査だけじゃなくて治療までやったので、ナースステーションの奥の、特別な部屋に入れられる。何かあったときにすぐに対応できるように、ということらしい。そして、最初は検査後1時間は安静という話だったのが、治療までしたので2時間安静という話になる。点滴を打ってる関係で、結構、尿意が。左手は点滴だし、右手はさっきまでカテーテル入れてた関係で使っちゃダメあし、安静だから部屋出ちゃいけないしってことで、2時間の間にトイレが我慢できなくなったら、尿器(いわゆる「しびん」)を使うことになるらしい。で、当然自分ではできないので看護師さんが「手伝ってくれる」らしい。せっかくだからやってもらおうかなとか思ったりしたけど、やっぱり恥ずかしくて我慢してしまう(でもせっかくだからやってもらった方が良かったかな)。

さておき、安静な人になったので、ナースコールのボタンなんかも押せちゃったりする。しかも、わりと大したことない用事で。悪いなーと思いつつも、でも仕方ないなーてな感じでボタンをポチっと。くだらない用事をお願いしたりするわけです。

右手の話。

いままでカテーテルを入れてたのは手首にある血管で、検査前に看護師さんに「それってリストカットするときの血管ですか?」とかいう質問をしたところ、「カテーテルは動脈だからリストカットのときとは違いますね」と素敵な返事をもらったわけですが、動脈は静脈の数倍血圧が高く(送り出す方の血管なんで当然だけど)、たとえば採血したあとに絆創膏貼るけど、あんな感じにはいかないんですね。なんかものものしいバンドを手首にはめられた。空気の圧力で締めつけるようになっているらしい。なんでこういうことになってるかというと、止血のために圧力は加えたいけれど、あまり圧力を加えすぎて動脈に問題が起こるのも困るので、少しづつ、医師が頃合いを見計らって、1cc単位で空気を抜いていくんですな。ちなみにこのバンド、ここに使い方の説明とかがあるんで興味ある人は見てください。

安静中はやることなくて、というか本当は本を読もうとしたり、iPod見ようとしたりしたんだけど、両手の自由が効かないので結局うまくいかず、ボーっとしてるだけの2時間。なかなか辛かった。まあ、音楽は聞いてたけど。

安静が解けたあとは、自分でトイレに行ったり本を読んだりしつつ、ゆっくり過ごしました。

消灯後、夜中のナースステーションでは看護師さんたちがコイバナとかしてて、わりと丸聞こえなのが、ちょっとトキメキました。内容はヒミツ。

あ、そうそう。

造影剤でアレルギーが出てしまって、手とか足とかかゆくてちょっと困った。ただ、僕は「なんかかゆいんですけどー」ぐらいの気持ちで言ったら看護師さんとかの対応が早くて、「すぐに医師を呼びますからっ」とかいうテンションだったので結構マズイことになってるのかと焦りました。

そういえば、看護師さん自身も、お医者さんも、たまに「看護婦」という言葉を使ったりしてて、そういうもんかと思った。ちなみに看護師さんに「やっぱりまだ男性の看護師さんは少ないんですか?」と聞いたところ、少ないそうです。いろいろ理由はあるけれど、やっぱり、患者側に受け入れる気持ちが足りないのかもという話も聞いた。そうなのかもねえ。

右手は空気バンド、左手は点滴、という状態だったのだけど、空気バンドをしてる方の右手はできるだけ使わないように言われたので、メモとかは左手で書いた。でも、もともと字が下手なので、左手で書いても、あまり変わらない気がする。

あ、また書き忘れたことが。

治療後、しばらくたって医師から呼ばれる。レントゲンのビデオを見せてくれた。ドクドク動く心臓のまわりの血管がすごいリアル。というか本物なんでそりゃリアル。治療前はやっぱり血管が細くて、造影剤を入れても、その血管だけちょっと反応が遅い。こりゃひどいなと実感できたよ。

入院3日目

朝の採血で問題発生。

というか僕的な問題。

さっきも書いたように、右手は空気バンド、左手は点滴なので、採血は、足からやるらしい。子供のころ入院してたときの記憶で足に注射するとものすごく痛いという覚えがあったから看護師さんに「えー、やめましょうよー」とか言ってみる。が、もちろんそんなことは聞き入れてくれない。というか、それだけではなく「痛いよー」とか余計なことを言う。そういうことは言わないでください。

で、やっぱり僕は血管が出にくいらしく、足をいろいろ叩いたりしていたものの血管が出ず、「これじゃ採れないよー」とか言われる。「血管出してよー」とか。そんなことおっしゃられても。でもこれで足から採れないとなると、もうそろそろ右手のバンドが取れるはずだから、右手から採血という線になるな、とか思ってたのだけど、「先生なかなか来ないし足からやっちゃうよー」てなわけで、結局足から採血されてしまう。しかも足の甲から。そこは僕の記憶では滅茶苦茶痛いところなんですけどー、とか思いながら刺されたが意外と痛くなかった。うーん、年を取ると鈍感になるのかな?ま、痛くなくて良かった。最初は失神するかもと思ったけど。看護師さんからも「伝説にならなくて良かったねー」とか言われたので「いや、むしろ伝説になりたかったです」とか答えてみる。

そうこうするうちに先生がやってきて右手のバンドを外してくれる。もうちょっと早く来てくれれば足から採血しないで済んだんだがなあ。

最初は夕方退院という話だったのだけど、お金は後日持ってくるという形も可能だという話を聞き(初日に下ろした分では足りなかった)、昼で退院させてもらう。もともとは、夕方退院という形にして、途中で外出して治療費を下ろしてくる予定だったのです。

最後の病院食は、なんとカレー。カレーソースは2種類かかってました。けっこううまかった。

えーと、そんな感じ。

あ、最後にショックなことが。どうやら、3ヶ月後に、再度心臓カテーテルの検査をしないといけないらしい。というのは、今回治療した部分が、どうなったかを見る必要があるそうで・・・。かなりへこむ。で、そんときに悪い結果が出たら、結局ステントを心臓の血管に入れることになるらしいのであります。参る。でも、もう入院の予約もさせられてしまったのだ。

結論

結論というほどでもないのだけど、今回の原因は、結局のところ、コレステロールが高すぎたことにある模様。僕の場合は体重も問題だったのだけど、コレステロールって痩せてる人でも高い場合があるらしいから、みなさん気をつけましょうね。結局、僕はいまも通院しなくちゃいけなくて、なんかさ、薬代とか高くて悲しいよ。