萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

文化庁メディア芸術祭に行ってまいりました

今度結婚式の司会をすることになったので、今日はその作業をするつもりでおりました。で、なぜか司会だけじゃなくて選曲もやらなくてはいけなくなったので必要なCDを調達しにSHIBUYA TSUTAYAに行ったんですが、京王井の頭線の渋谷駅の構内でポスターを見かけたんですね。遠目に「MEDIA ARTS FESTIVAL」ってのと、「国立新美術館」ってのと、あと開催が今日までというのが読み取れたんで、これは行かねばならぬというわけで行ってきたのです(ので、結婚式の司会の準備はまた明日)。

で、会場についてみたらえらい混んでて、なんでだろうと思ったら入場無料だった。かつ、いわゆるメディアアートだけが置いてあるんじゃなくて、ゲームやらマンガやらも対象だったらしく、カップルやら家族連れやらで賑ってたんですね。

まあ、そんなことも全然調べずに行く僕も僕だけどさ。

見たうちのいくつかについて感想。

田口行弘:Moment - performatives spazieren

ビデオの作品なんですが、詳細は作品概要を引用。

ギャラリーの床板がはがされ、壁に整然と立てかけられる。やがてその床板は、窓からベルリンの町に跳びだしていく。床板は並べられたり、這うように進んだり、年の場所にあわせさまざまに組みあわされ形を変えていく。床板を組みかえながら約2,500枚の画像を撮影し、アニメーションに仕立てた作品。

くだらないし、かわいいし、きれいだしで、素晴らしかったです。DVDとか出んかなー。

五島一浩:STEREO SHADOW

赤と青の立体メガメをかけて部屋に入ると、自分の影が浮かび上がって見えるみたいなネタ。期待した程ではなく残念。

遠藤拓己/ドミニク・チェン/舞城王太郎:タイプトレース道〜舞城王太郎之巻

これはすごかったです。

舞城王太郎が実際に原稿を書いているキーボードのタイピングを記録して、ソフトウェアで再生するというネタ。文章自体も、考えて書いた後は大きく、速度が速いときは小さく文字を表示してたりして(たぶん)、見てても楽しい。そしてスクリーンの前にはHappy Hacking Keyboard Lite 2の英語配列の黒(たぶん)が置かれてて、実際にタイプするのに合わせて、カチカチとキーが動く。

思いっきり「←」を連打してるのがおかしかった。

柿沼周史:時間も 距離も 空間も

まったく同じ「飛行機からタラップが出てていろんな人が降りてくる」という写真の背景がいろんな場所。なんか面白い写真でした。

長井健太郎:十二支/TWELVE ANIMALS

モノクロの世界地図を歪ませることで、十二支の各動物のシルエットにしてあるという絵。素敵でした。

岩井俊夫:TENORI-ON

ああ、これかあと。つーか、これってもっと昔のやつかと思ってたら意外と最近のだったのかな?とこれまたまったく調べずに書いてるけど。これって、ピアノロールをそのまま触れるモノにしただけ、と思っていたんだけど、この「触れる」ってのが大事なんだなーと、実際に触ってみて思った。

ちなみに10分か15分ぐらい並んだんだけど、その並んでる間、iPhoneRSSリーダーでGIZMODO読んでて、「どんだけー(古)」と思った。

同じようなやつで、iPhonePaklSoundっつーのがあるんだけど、こちらのTENORI-ONはピアノロール的な、音のオンオフをするモード以外に、置いたドットが下に落ちて跳ねるモードやらあって楽しかったですな。

Matt CHANDLER:Carbon Footprint

これは見たものではなく見逃がしたもの。

道端に何気なく捨てられたドリンクの空き缶が、50年かけて腐食し、風化していく映像を一気に見せていく。

うーん。これは見たかった。

あと、ちょっと違うかもだけど、中学生のころ、いつも使う学校からの帰り道(裏道)で猫が死んでいて、一週間ぐらいかけて、土に還って行きました。

朴正義:Gyorol

なんか人が集ってるなー、特に子供多いなーと思ったら、会場に用意してあるQRコードを読み取って特設サイトに行くと、携帯電話上でFlashが起動し、この会場でいま目の前に表示されている池に、釣竿を垂らすことができるらしい。で、魚を釣ることができるらしい。

つーわけでやってみた。

魚は釣れたが、しかけの大きさに比べていまいち面白くなかったのは、たぶん僕が自分でもプログラムとか書く側だからな気がする。

中谷芙二子:功労賞

いや、「功労賞」って書き方もないけど、手元のパンフにそう載ってたので。

話だけ聞いてた「霧の彫刻」の映像が見れた。

見れたんだが、こういう展覧会に置いてある映像って、あと何分ぐらいあるのかわからなくて困る。デザインが悪いっていうんですかね。

なので、途中で諦めて立ち去った。

あ、デザインが悪いといえば、この展覧会は2階にある2Eという部屋で行われてたのだけど、「2Fの2Eでやってます」みたいな説明が書いてあり、このときの「2F」は「2階」という意味で、「2E」は部屋番号で、つまりAからEまでとFとで、意味が違うと。これもデザイン悪いなと思った。

話戻すと、霧の彫刻は、

人口霧の発生と制御を、コンピュータを介在させることによって自然の側に委ねる試み

だったと思います。

えー、以上でしょうか。

ああ、もういっこ、名前は忘れたけど、オープンリールのテープレコーダー使って、いま演奏したものが録音されてループ素材になってDJがうんたらこうたら、みたいなのやってたけど、なんか似たようなのたくさんあるなーと思った。

最後に、「ご自由に感想をお書きください」というスペースに書いてあった素敵な感想の写真。