元編集者と言っても編集者だったのは25年くらい前なんですが、三つ子の魂なんちゃらというか、はじめてのお仕事が人生に与える影響が強いのか、わりとよく誤植を見付けます。他の人も見付けてるけど言わないだけかも知れませんが、徒然草第十九段的にも「もの言わぬは腹ふくるるわざなり」だと思うので、「間違ってますよー」と言うことが多いです(黙ってられないで言っちゃうから、「IT業界にいたころはそれでも良かったかもしれないけど、雇われて働くということはまた違うんだよ」と言われるのかもしれませんが)。
少し前だと、帝国データバンクの資料に「Netfrix」と書いてあったので「Netflixですよー」と連絡したら、
さて、このたびは萩原様より的確なご指摘をいただきましたこと、深く感謝申し上げます。
ご指摘いただきました通り、正しくは「Netflix」でございました。
誤りにつきまして深くお詫び申し上げますとともに、謹んで訂正をさせていただきます。
というメールが来ました。改めて読むと、えらい丁寧なのでなんだか笑ってしまいました(というか勝手にメール貼り付けると怒られそうだけど)。
で、なぜか昨日今日と立て続けに誤植を発見しまして、いつもは問い合わせフォームとかで連絡するところを、Twitterで書いてみました。反応してくれる人いるかなあ。
@NPO_AACC https://t.co/XU8ybM3m6a の「関東地方」の部分が「関東方」になってますよ。
— 萩原佳明 (@hagitter) 2020年3月29日
@CAREER_HACK https://t.co/KmrXKSULvN で、たぶん「喚起する」はずが「旅に行きたい気持ちを換気する」と空気を入れ換えちゃってますよ。
— 萩原佳明 (@hagitter) 2020年3月29日
@JBpress https://t.co/IwbKzluvyG の2ページ目で「企業」が「記号」に、3ページ目で「企業」が「義業」に、それぞれなってますよ。
— 萩原佳明 (@hagitter) 2020年3月29日
@with_magazine https://t.co/hEFaur1Bvt の一番下の画像のキャプション、「H大好き」って急にエロい記事みたいになってますよ。
— 萩原佳明 (@hagitter) 2020年3月29日
JBpressの、1ページに1個ずつ「企業」の間違いを、それも違う風に入れるのエモいなと思ってましたが、いまこれ書きながらよく見たら、キャリアハックの記事、指摘したちょい前の部分にも「『旅の会社』とするで」とあって、これはたぶん「『旅の会社』とすることで」の誤植だと思うので、こっちのがよほどエモかったという話でした。
ところで「誤植」ってのはもともと間違った活字を植字してしまうことなので、もはや現代の印刷物に使うのは違う気もするし、ましてやWebサイトに使うのも意味不明なんだけど、より適した言葉ってあるんですかね。Gentoo Linuxのドキュメント翻訳やってたころはtypoと呼んでたけど、あんま通じそうにないね。