今日は有給を取ってオープンダイアローグの研修を受けて来た。その中で、こないだの産業カウンセラー協会の研修では見るだけで体験できなかったリフレクティングを、体験することができた。
僕がやったのはクライエント役。自己開示大好きマンなのでわりとガチなお悩みを披露。それをセラピスト役の人が聞いてくれてる。
で、このふたりの会話を、専門家チームのふたりが聞いている。役割分担でたまたま専門家チームになったふたりがたまたまふたりとも臨床心理士だったのは僥倖だった。
さておき、専門家チームは僕らの会話には口を挟まず聞いてるだけ。で、僕とセラピストの会話が終わったあと、今度は専門家チームが僕らの会話についての感想や提案などを話し合う。このときは逆に僕らチームはその会話に口を挟まない。
リフレクティングの本を読んだときから面白い技法だと思ったけど、体験して本当に面白かった。特に面白かったのが、専門家チームが「間違った」推論を進めた結果、僕が想像してなかった新しいアイデアが出てきたこと。
たとえばこんな感じ。
「だとしたらAっていう手も考えられるね」
「たしかに。てことはBもありだね」
「そうするとCもありえるかも」
この会話の、Aという手は、実は僕はすでに取ってダメだった方法だったのね。普通のカウンセリングだったら「それうまくいかなかったんですよ」となったら、多少その先にも行くとしても基本的には「その線は薄い」みたいな感じになると思うので、「いいね!」みたいな感じでBの提案は出ないと思うし、ましてやAとBを踏まえたCという提案は、きっと出ないと思うわけ。
でもリフレクティングではクライエントである僕が「口を挟めない」ので、ある意味僕を置いて話が進んで行ってしまう。だからこそCってアイデアは出るし、それに、「すでに取ってダメだったA」についても、そこからCが導かれるのならもう一度考えてみる価値があるんじゃないかと思えて来た。
そういう意味では、リフレクティングとは、ヘーゲルが言うところの正反合、つまりは弁証法を体現する技法なのである(この文は適当に書きました)。
さておき、直接的な会話のキャッチボールじゃないからこそ生まれるこの感じが、なんだかとても面白かったです。
リフレクティングをやってみた感想も、参加者が40人ちょいいたから、いろんな感想あって良かった。
あと本当に偶然、友達がこの研修に来てて、6年ぶりくらいに再会できたし、数年ぶりに女子とハグできた気がする。
女子とハグできて良かったなあ。人妻だけど。
こんなオチでごめんなさいね。
- 作者:隆行, 矢原
- 発売日: 2016/09/15
- メディア: 単行本