萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

44歳高卒未経験のハローワークその4「試験を受けちゃうぜ」

2017年になった。1月22日、産業カウンセラーの学科試験を受けた。特に労働法に関して最新の情勢が試験に出ていて、「うわ、そんなの聞いてねえし」とか思った。過去問だけじゃなくて時事的なことも勉強しとくんだった、と。ただ、試験中に自己採点したときは何とかなりそうな感じではあったので、少しだけ心の中に光明が灯った。

2月、今度は精神対話士の面接試験。ここに来るまで、何度かレポートを書いて提出していた。レポートの内容が及第点で、精神対話士としての派遣を希望する人は、面接を受けることになっていたのだ。これが決まれば仕事をもらえるから、新しくスーツまで買って臨んだ。ちなみにスーツは2着目10円みたいな制度で買ったら値段をちゃんと見てなかった方の2着目が高くて、つまり結局のところけっこうな値段がして悲しかった。

面接では、精神対話士として大事なこととか、職場でメンタルを崩してる人がいたらどうするか、などが聞かれた。あとはキューブラー=ロスの、死の受容の5段階を全部言わされた。「筆記じゃなくて面接でそんな細かいこと聞くの?」という感じだった。たしか4つまでしか言えなかった。でも、集団面接のほかの人たちには、まったく言えない人もいた。

結果的には精神対話士の試験には落ちた。なんで落ちたか謎な気持ちだったんだけど、スーツは着たもののメガネがオレンジだったことか、個人面接で「なぜ精神対話士になろうと思いましたか?」と聞かれて、「悲しんでいる人を助けたいと思いました」とかじゃなくて「ビジネスモデルが面白いと思いました」と答えたのがいけなかったのかもしれない。でも、いまとなっては受からなくて良かったと思う。そして、よくよくサイトなどを見てみたら、面接試験の合格率は15%程度で、「自分らが受けさせた講座の15%しか雇えないってその講座の意味は何?」とか思ったし、やたら低い合格率とすぐに仕事がもらえそうな感じ、ただの資格商法だったのかもしれない。有名人が「私が推薦しています」みたいに言ってる画像もいま考えると胡散臭い。そして一番残念だったのは、カウンセリング実習がほとんどなかったこと。講座の案内にスケジュールは出てたからわかっていたことではあるけど。何度かロールプレイ(患者役・クライアント役・観察者の3役に分かれて架空の設定で実際にやってみること、かな)はしたものの、指導員はそれを見回ってるだけで直接の指導は一度もされなかった(少なくとも僕は)。そしてもうひとつ。今回就活してて、ハローワークの人もカウンセリングとか相談の仕事してる人も、誰も精神対話士という資格を知らなかった。ただの教養講座を受けたと思えば、ホスピスの話とか、人間だけが持つ白目というものの進化の話とか、興味深いものもいくつかあったけど、大東亜戦争がどうのこうのという話を延々としてる名誉教授がいたり、全体的にはリタイアした人たちの金づるみたいな印象だった。

2017年3月1日、産業カウンセラーの合格通知が届いた。いけるかなとは思ってたけどちゃんと合格できて、だいぶホッとした。