萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

LL Futureと芥川賞コンサートとponytailライブ

公式タグはllfutureでしたっけ、な軽量言語(PerlRubyなどのLightweight Language)のイベントに行った話と、芥川龍之介の三男であるところの芥川也寸志の名前を冠した芥川作曲賞のコンサートに行った話と、変拍子ギターロックバンド(という表現で良いんでしょうか)ponytailのライブに行った話を手短かに。

LL Future

30日の土曜日。朝10時からスタートなんで眠いなと思いつつ中野へ。会社の人たちとマックで待ち合わせてから会場へ。なかのZEROホールって名前はずっと知ってたけど入ったのは初めてだったな。

基調講演

Perlの作者であるところのLarry Wallさんのお話。Perl 6にいろいろ追加された変態的な記号の話をしてて、「ああ、なんかやっぱり言語学者っぽいなぁ」とか思ったり「つーかこれ、ますます嫌いな人は嫌いになるだろうなぁ」とか思ったりした。記号が嫌いだったら使わなきゃ良いだけの話ではあるけれど、プログラム言語は普通の言語と違って他人が書いたものを引き継ぐことも多く、記号使いまくりの人のプログラム渡されたらげんなりするかもね。

シャツをズボンにインな感じが素敵でした。

でも、特に何の説明もなく英語で基調講演が始まったのは、ちょっと笑ったな。まあ、いっそすがすがしくて良いけど。その後の質疑応答のときの中途半端な通訳の方が、どっちかってーと余計だった。

いや、別に英ペラじゃないから、軽く寝たりしたけどね。

LLで未来を発明する

100年後の言語の姿、みたいなネタ。まあ、100年後なんてわかるはずないし、しゃべってる人たちが技術者の人たちなんでハッタリ100%の広告屋みたく餅を絵に描くことにもならず、「人がしゃべれば機械がわかるようになってるんじゃないですかね」的な無難な線に落ち付いたのは、仕方ないでしょう。でも、どこかでスコープの話が出て、そういえば機械に話しかけるようなインターフェースになったら、「機械に話しかけてるかどうか」って判断が意外と難しそうな気がした。

で、なんだっけ、そうそう、問いの立て方が大事だというのを痛感しました。

最後のディスカッションのところで会場から「ノイマン型コンピュータだという前提で話してない?ヘボいよ」とか、そんなツッコミも出てましたが、しょうがないと思ったけどねえ。だって、言語の姿だもんねえ。「ノイマン型コンピュータはどうなってるか」みたいなネタならアレだけど。

しかし、この回は、司会が下手すぎたと思う。なんというか、中途半端に出しゃばるというか。拾うならちゃんと拾う、拾わないなら拾わないでもっと自分の意見言う、みたいにすれば良かったと思いますねえ。

MinCamlという処理系を開発されている住井さんという人の話が、「100年後の話をするならまず100年前を」みたいなことだったり、「ついでにもっと前を」って話もあったり、スライドがたくさんあったりで、好感触でした。

あと、ひげぽんさんという方が作られているMona OSって、2ちゃんねるなOS、たとえば、2ちゃんねるにすぐアクセスできるとか、2ちゃんねらーに便利なソフトがたくさん入ってるとか、コマンドプロンプト

(  ゚Д゚)⊃旦 hostname $

みたいな感じだとか、そんなOSだとばっかり思ってたのですがそうではないのね。ちょっと興味持った。ちょっとだけど。

えーとそれから、自分のメモには「CGM」と「エラーメッセージ」ってのが書いてあり、言語(プログラム言語もだけど、もっというと自然言語)ってそういえば究極のCGMだなと思ったり、Ypsilonって処理系を開発されてる藤田さんという方が言っていた、言語の作者はエラーメッセージについてもっと考えてほしいというのは、たしかにそうだと思った。

サイコー!?フレームワーク

ここも司会がダメだったなあ。なんか、自分が描いた線に着地させようとするばかりな感じで。

フレームワークなんて結局のところ思想の表明みたいなことだと思うので、すごい議論戦わせるでもしないと面白くはないよね。

というわけで、まあ、ふーん、という感じでしたかなあ。

最後の方で、フレームワークには新機能をどんどん取り入れることを望むか、それとも安定性を望むかという質問が出てたんだけど(客に向かって、ね)、僕はそれは、どちかじゃなくてどっちもだろうと思いましたよ。つーか僕が欲しいのは、後方互換性。セキュリティホール閉じるためにフレームワークをアップデートしたらアプリ動かなくなりましたというのはイヤだ。

あ、あと、かけことばは「最高」と「再考」ぐらいでよかったと思います。「催行」は、やりすぎかなと。

LLでアート

実は個人的にこれを一番期待してた。

で、Proce55ingJavaだからやらんだろうなあと思ってたらやってた。あとJavaだからあまりやりたくないなあと思ってたらRubyでやる方法をプレゼンしてた。そんでこのプレゼンが、コード書いてくとリアルタイムでグラフィックが変わってくので楽しかった。元ネトゲ廃人の人(←発表者)、やるなあと思いました。どうやらGentoo Linuxでも動くみたいだしな。

もうひとつのMAXの方は、時間もあまりなくなったこともあり、ちょっと伝わらなかったかなあという感じ。せっかくいろんなインスタレーションのビデオを用意していたようなので。

しかし、なんでしょう、たとえばローゼンブームがブレインウェーヴ・ミュージックでやってたようなことって、いまはクラシックの世界じゃなくてテクノっぽい音でやられてるのねーと。

キミならどう書く?

思った以上に面白かった。Code Golfのことを知らなくて(というかゴルフのコードをどんだけ短く書けるかを競うのだと思ってて、そりゃ大変と思ってた)、参加者の肩書きに「ゴルフ場経営者」というのを見つけて、「なんでまだバブル?」とか思ってた。お恥ずかしい。

いろいろ面白かったのだけど、13日の金曜日の条件を調べるとき、13も金曜日(プログラム的には5)も素数だから、かけ算してチェックするというのは、すごい素敵だった。

あと、Ruby担当のYuguiさんという人が、なんかいろんな意味で「ぽい」人だったのも面白かった。惜しむらくは、もうちょい客の反応を待った方が良かったのではないかと。テンポが速いことでの笑いもわかるんだけど、速すぎると意味ないし。

そういえば、けっこう、速いと早いを間違ってるスライドあったなあ。

さておき、プロゴルファーの人が、閉じるカッコを「コッカ」って言ってたのが驚いた。そういう言い方あるのね。

そうそう、Lazy Kってすごいです。

古い言語、新しい言語

ここまででちょっと疲れたんだけど、たまーにこの日記にコメントくれるalohakunが出てたので一応これも見た。

この回は司会の人がうまかったんだけど、ちょっとうますぎて、なんていうか、戦いに勝って勝負に負けたというか、戦術は良かったけど戦略がダメだったというか、つまり、パネルディスカッションまで行かなかったのは残念でしたね。

RubyとかJavaとかをJavaScriptで実装してるのを見れて、見れたこと自体は面白かったんだけど、発表者がまったく資料とかを用意してなくて、司会の人と「何から話しましょうかね」的な内輪なノリでしゃべってるのは、金取っといてそれはないよねと思った。

Action Scriptのすごい人が若いのにびっくりしたけど、なんか、ある意味典型的なオタクな感じで微笑んだ。ルックスとか、プレゼンに意味なくオタクな映像流すところとか。僕だったらきっとクリムゾンのビデオ流すなあと思ったけど、それは方向が違うだけですね(かつ、客層的にきっと伝わらない。まあ、100人いてひとりしかわからないようなネタが好きだからいいんだけど)。

alohakunとomoさんという人が発表してたLLVMは、ぱっと見ローマ数字で1105のことかと思いましたが(思いません)、Low Level Virtual Machineだそうで。面白いようなそうでもないような、「お前ら何個レイヤーを重ねれば気が済むんだ?このレイヤード好きめ!もしくは十二単フェチめ!」みたいなことを思ったりするものの、オフラインになったとき、つまりプログラムを使ってない間に最適化したりという話とか、いろいろ面白いこと考えるもんだねえと思いました(こういうセミナーに来ると、こういうのが良いね)。ま、一瞬「それってウイルスみたい」と思って怖かったけど。

えーと、あとなんだ。

SWFのことを「スウィフ」と読むことを学んだ。

プログラマが観衆でも対数目盛りのグラフに気が付かないものなので、自分に不利なグラフを出すときは対数グラフに限ると思った。

とあるブログでFirebugの虫アイコンを変更する方法ってのが結構ブックマークされてて、なんでだろうと思ってたのだけど、その理由がわかった。

ライトニングトーク

疲れてたのと、スライドを大量に見たせいか酔ってきたのと、おしりが痛かったのと、ジャニスが半額チケットの日だったのと、「ライトニングトークはあとで検索すれば良いや」と思ったのでこれは見ずに帰った。まだ検索してないけど。

まとめ

関数型言語を使ってみなくてはいけないと思った。

芥川作曲賞のコンサート

なんかすでに手短くないな・・・。

まあ、さておき。

六本木一丁目にあるサントリーホールにて。芥川作曲賞の選考会が行われたのです。選考会って、新しい音楽を安く聴けるので楽しい。

のだが、たまたま僕の斜め前の関に今回の受賞候補者が座っていて、たまにおばさまがたが「あーら、先生、このたびはおめでとうございます」とか話しかけてて、現代音楽の暗黒面を見た気になった。女子中学生らしき若い子も、一応、見には、来てた、みたい、だけど。

糀場富美子/月を食う空の獅子〜トロンボーンとオーケストラの為に

芥川作曲賞って、受賞者に作品を委嘱して、のちの(多くは2年後の)選考会で初演するらしい。なんか素敵なシステムだな。

で、この曲。結論から言うと、今回一番良かった。

高音と低音が気持ち良く、あと、いまどきの曲らしく噪音として、オケの人が「はー」と、無声音で声を出したりするんだけど(寒いときに手を暖める感じ)、その音も狙いすぎてない感じで良かった。

トロンボーンも、ジャズみたく甘い音じゃなかったし。

でも、第一ヴァイオリンの人がハカセばりのアフロだったのは、苦笑してしもうた。それはないと思うよ(笑)。

法倉雅紀/延喜の祭禮 第二番〜室内オーケストラのための

すこしこじんまりとした編成の曲。

指揮者がずーっとだまってて、いきなり「ハイッ!」とかやるとピアノが高音でジャーンとやったりハープがビヨーンとやったり。最初それが面白かったけど、ちょっと途中で、飽きたかも。あと高音で弾くピアノとか、手を叩き付ける感じで、まあいうなれば子供が遊びで弾くピアノのようでもあり、「いろいろやれる人にこんなことやらせるなんて!」的な現代音楽っぽい楽しみはありましたね。

伊藤聖子/ゴーイング・フォース・バイ・デイ〜フルート・ソロと室内オーケストラのための

文楽とか歌舞伎からインスピレーションを受けたらしい。で、タイトルは古代エジプトの「死者の書」のタイトルを英語に直訳したものらしい。なんでそんなことするんだろう。日本語で書きゃいいじゃん。意味不明だ。

で、この曲の、たぶんメインのネタというか一番目に付く特色は、フルート・ソロの人が歌舞伎的な動きで、さっきまで前に向いてたのが、下半身を大きく使って音を立てながらくるっと後ろ向きになる、みたいなこと。まあ、わかるんだけど、ちょっと、取って付けた感じはするかなあ。なんか、足しただけで終わってるというか、消化できてないというか、異化効果止まりになってる気がするのよね。だから、途中で飽きるというね。でも、このフルートの人(ちなみに前に微分音のコンサートに行ったときに微分音フルート吹いてた人。初めてクラシックのコンサートで見覚えのある人を発見して喜んだ。カッコの中が長くてごめんなさい)、体を回転させるために顔の向きが前になったり後になったりするんだけど、その動きの先々に、全部楽譜が置いてあったのはおかしかったな。そして、どこまでが移動範囲なのかネタバレしてたな。

曲としては、うーん、そうだなあ、最後の方のフルートの速いパッセージがカッコ良かったな。ああいうフレーズがもっと出てくると良いのになと。それからそれから、これは僕が素人だからだろうけど、最後の方でフルートのボディの部分(っていうのかな。指で押すバルブが付いてる部分)を全部取っぱらって、マウスピース(っていうのかな、これまた。吹き口が付いてる部分)だけで演奏してたのは、なるほどという感じだった。

植田彰/ネバー・スタンド・ビハインド・ミー

殺し屋Gに捧げた曲らしい。あ、捧げてはないのか。とにかく、意識したらしい。

で、さっき書いた僕の斜め前にいた人がこの人で、つまるところ僕はこの人のビハインドにいるわけで、消されたらどうしようと心配だった。

なんつーか、アンタイルのバレエ・メカニックの現代版(かつ、もっとカッコ良い)というのが僕の印象。まあ、ガシャガシャした音がいろいろ鳴ってたせいもあったけど。メリハリがあったし、今回の候補作3曲の中ではこれが一番好きだった。ただ、メリハリの回数が多すぎた感はあって、ちょっと最後の方「まだ〜?」みたいな気持ちになったりはしたりして。

あと、フットストンプ(っていうの?足で床を踏み鳴らす)とかハンドクラップとか、演奏者がプラスで何かやることがいろいろあったんだけど、「月を食う空の獅子」とは違って、ちょっと、あざとさが鼻に付いたかな。でも、ホースを回して「ヒュオー」みたいな音を出すやつもやってたんだけど、ちゃんとしたパーカッションの人がやると、ちゃーんと音程も綺麗で、すごい「楽器なんだな」って感じだった。

それから、これは書いたらいけないのかもだけど、作曲者の人は当然この曲のことを熟知してるので、演奏中、的確なタイミングでリズムを取ってて、微笑ましい感じでした。

この曲が賞を取ってたら予想当たりなんだけどなーと思いつつ、賞の発表までは見ずに帰ったのでどうなったか知らない。知らないし、まだ調べてもない。

まとめ

オーボエ(かクラリネット)の人がかわいかった。

今日も隣にひとり客の女子がいて「よくこういうコンサートは来られるんですか?」とか声をかけるのは今回もやめた。

ちょっと真面目なことを書くと、このレベルの曲が4曲も聴けて2,000円は本当に安いと思う。つーか、普通のが高すぎるんだけどな。

ponytailのライブ

ちょっと書くの疲れて来たなー。

渋谷のHOMEというライブハウスでのライブだったんだけど、なんつーか、いまどきこういう検索しにくい名前は勘弁してほしいよ。特に「HOME」なんて、いろんなサイトで使われる言葉だからさ、「渋谷 HOME」とかで検索しても出んわけさ。

ちなみにいまGoogleで検索したところ、

HOME 約 6,530,000,000 件
TOP 約 4,490,000,000 件
index 約 5,310,000,000 件

となりました。

もひとつちなみに、

yes 約 1,020,000,000 件
no 約 7,760,000,000 件

だそうで、約8倍も違うとはビックリ仰天。

まあそんな話はどうでもいいんだけど、もうちょい会場への文句。この雨の中、住所と「LUSHの隣りにある」という情報だけど頼りに向かったのだけど(結局サイトは見つけられなかった)、LUSHのあるビルについて案内板を見ても、HOMEが見つからない。しばしGoogleマップGPS機能で「あれー、でもここだよなー」とかやりつつ見てたら、やっぱりLUSHのあるビルと同じところにあるらしい。で、再度案内板を見たら、LUSHの横に、ものすごい小さいロゴでHOMEと書いてあり、最初、LUSHのロゴの模様かと思ってたんで、ひどく参りました。

ふう。

でも、ライブは良かったな。

久しぶりに観たというのもあるかも。

なんせ、3月に対バンしてもらって以来、忙しかったり他の予定と重なったりで、全然観れなかったから。八丁堀のシャッフルとか本当に見事だし、ドラムのちぇんさんはドラム叩いてると本当にかわいいし(限定してるようで失礼かもしれんが)。ただ、ちょっとアウェー感があり、「ヒュー!」とか声かけようかと思ったけどそれもなんか逆にアレかと思い、曲終わりに率先して大き目の拍手をするに留めました。

もっとみんな聴けばいいのにponytail。

で、試しに渋谷から自宅まで歩いたら、約2時間でした。

黄色い合羽で渋谷を闊歩しましたよ。

以上。

結局手短かくなかったね。