萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

最近読んだ本

本も。

丹波明/「序破急」という美学―現代によみがえる日本音楽の思考型

現代音楽の本です。自身の音楽理論について語る的な。

すごーくかいつまんで書くと、序破急ってのは、「どんどん速くしてく」方法だと。

で、それが数式等を使って説明してあるんですが。

アダムの宗教と日本人の精神みたいな対比とかは、まあありきたりであまり面白くなかったけど、かいつまんで書いた部分からは想像できないほど面白い本でございました。

特に、あまり意識してなかった、純邦楽の集団創造の面白さとかね(まあ欧米でも、グレゴリア聖歌の昔は、集団創造だったと思うが。詳しくないから違ったらごめんなさい)。

あと、この「どんどん速くしてく」、もしくは「どんどん密度を上げていく」でも良いんだけど、これって意外と(僕の思うところの)ポストロックなんかもそうよねえとか思ったり、つーかKing CrimsonのThe Talking Drumもそうよねえと思ったり。

ちなみにこれ読んで行ったおかげで、ちょっと前に行った薪能、何しゃべってっかわかんなかったけど、「おお!どんどん速くなっとる!」という意味で面白かったです。

武満徹対談選―仕事の夢 夢の仕事 (ちくま学芸文庫)

冒頭に掲載されてたのが徹子の部屋でのトーク。文字で読むとこれまた物凄い。

ケージの「誰でも、人間はいつだって、なにかちょうどいい時季にいるものだ」なんつーのは、ちょっとぐっと来ますね。

武満徹の世代的なこともあると思うけれど、「日本人である」ということへの問いやこだわりの部分が、この本の主題であるであろう「理想の仕事」みたいなことより面白かった。

シェル・シルヴァスタイン/新装 ぼくを探しに

うってかわって絵本。絵本っつっても、なんでしょう、チーズはどこへ消えた?の親分というか元祖というか、そんな感じの本ですな。

まあなんというか、「大人のための絵本」みたいなのってどうかと思ったりするんだけど、面白くはありましたね。ああ、そんなオチですか的な。

シェル・シルヴァスタイン/The Missing Piece

英語版(つーか原書)も読んだ。AじゃなくてTHEなのねなんてことも、冠詞のない国の住人としてはちょっと新鮮。

まあ、何を探してるかはわからないけれど、何かを探していることはわかっているから定冠詞なんですかね。

で、英語の方を読んだら、これは男女の話なのかしらと思いました。

でもそこから平安時代の貝合わせとか思い浮かべるとエロいかしらねえ。

ちなみにイギリスのプログレバンドのGentle GiantにMissing Piece (Aniv)というアルバムがあるんですが、関連は不明です。良いアルバムなのでみんな聴いてください。