萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

最近読んだ本

まず関係ない話。

それは夕方ごろのこと。今日はオープンソースカンファレンスに行ってbash on Railsというやつのライトニングトークを見ようと思っていたのだが時間を調べ忘れてて「さて何時からかな?」と思って調べたらもう間に合わない時間だった。

関係ない話終わり。

以下、最近読んだ本。

戸梶圭太/さくらインテリーズ

なぎら☆ツイスターに続き、タイトルだけで読んだ。この人のは、面白いんだけど、暴力だったり下品だったり差別的だったりするのがダメだ。でも面白い。困った。

で、特に今回のは、なぎら☆ツイスターに比べてぶっとび方が良かった。オチが付いてないという気もするけど、それをほっぽるぐらいの面白さではある。

でも、嫌いなのよね。

どうしよう。

もう1冊ぐらい読むかなあ。

戸梶圭太/溺れる魚 (新潮文庫)

で、読んでみた。代表作らしい。映画にもなってるようで。

そんなに暴力ネタとかもひどくないのが助かった。いや、暴力ネタはあるんだけど、前よりマシだったというか(もしくは僕が麻痺したか)。

最後のオチてない感じと、同じく最後のものすごい疾走感が意外とよかった、かな。

映画つながりで宍戸錠の解説というかエッセイがついてるけど、謎だった。

辛酸なめ子, 竹田恒泰/皇室へのソボクなギモン

辛酸なめ子大丈夫かなあ、ちゃかしたりして怒られたりしないかなあと心配だったけど、別に大丈夫であった。ある意味拍子抜けではある。

で、対談相手の竹田恒泰って人は皇族ではないから、「とても右翼な人が語る皇族の話」みたいなことになってる気がした。まあでも、こういう本で、多少知らなかった人が知るのは良いのではないかと。

巫女の衣装は、下着姿らしいです。

ジョン・ハリソン/共感覚―もっとも奇妙な知覚世界

僕は数字とか文字に色が着いて見える方なので、共感覚には前から少し興味があり、その関係で読んでみた。

定説になっているわけではないけど、ひとつの説として、脳の未分化のせいではないかという話は、なるほどと思った。ようするに、感覚が、漏れてるわけね。

で、共感覚と、強烈な連想記憶の違いは、やはりなかなか区別できないらしく、僕も自分が共感覚なのかどうか、よくわかんなかった。なんか違うような気がしてきたけど。

この本は、共感覚について知るという面白さもあるけれど、心理学や行動科学、統計学的な手法についての平易な解説もあったりして、そのあたりもとても良かった。

あと、訳者あとがきがすごく優しい口調で素敵だった。松尾香弥子さんという人みたい。

新城カズマ/サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)

タイムトラベルものが好きなもんで(どちらかというかタイムパラドックスものが好きなのかな)、Wikipediaタイムトラベル#タイムトラベルが登場する作品なんかを参考にしたりするわけだけど、そこに載ってた小説がこれ。

たぶんライトノベルで、なんだか頭でっかちな感じとか、やたらとほのめかしが多いところとか、最初の方は「けっ」とか思いながらイライラしてたのだけど、非常に良かった。
ちょっと泣いちゃったりして。

なんでかってーと、タイムトラベルする話ではなくて、タイムトラベルされてしまう話だったもんで。そういうの、弱いのよね。

最後の方で「なるほどそういう訳でこのタイトルだったのか」みたいな部分があり、そういうのって、やっぱり良いなって思う。

地方に住む、頭でっかちの「頭の良い」若い子の忸怩とした思いが、なんだか切なかったです。

そうね、あと、主人公の母親が、息子との会話を記録に残したいから自宅で会話するときもチャットするってのが、なんか面白かった。

それから、イスラム教の礼拝を宇宙から見たら、巨大なウェーブに見えるかも的な話も。

新城カズマ/星の、バベル (上) (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)星の、バベル〈下〉 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)

そんなわけで、もう1冊ぐらい読んでみようと思ったわけであります。いろいろあるみたいだけど、言語学ハードSFだっけな、そういう噂だったのでこれを読んでみた。が、なんか、細かい部分は面白かったんだけど、大枠というかメインの部分というか、肝心のお話の部分が、いまいちよくわかんなくて残念だった。

でも、地球温暖化で海面が上昇するとかいう話よりも、疫病が高緯度化するみたいな話は、なるほど脅威だと思った。

高橋宣行/オリジナル・ワーキング

ビジネス書。

オリジナルシンキングを読んだときと感想は同じ。失敗例が見たい。

まあ、ビジネス書は、いろいろ読んでると訳わかんなくなるんで、とりあえず今年は、この本と前の本を中心に、考えていくことにしますかねえ。

マーカス・バッキンガム, ドナルド・O・クリフトン/さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

と思ったら仕事の関係で別のビジネス書を読むことになり。

「才能」って訳になってるけど、原題では「strength」なので、「強み」みたいな感じ。人は持って生まれた強みと弱み(というか好き嫌い、もしくは得手不得手)があり、弱味はいくら頑張ってもそんなに伸びないから、自分の強みを把握してそれを伸ばしましょうよというような話。

ま、そりゃそうかもねと思った。

本来の意味での「自由」(すべては自分に由来する)ということやら、「分を知る」というようなことやらを考えました。

で、副題にもあるように、5つの強みを判定できるんだけど、僕は、

  • 学習欲
  • 内省
  • 収集心
  • 達成欲
  • 着想

だった。

あー、そうねー。そうかもねー。

安永知澄, 河井克夫, 上野顕太郎, しりあがり寿/わたしたちの好きなもの (BEAM COMIX)

河井さん、上野さん、しりあがりさんの原作を、安永さんがマンガにすると。

いろいろ面白かったんだけど(よくわからないのもあったけど)、一番面白かったのは、原作付きのマンガって、なんかトリビュートアルバムみたいだなあと。

河井さん原作のは、河井さんのマンガのようでもあり、でもやっぱり安永さんのマンガのようでもあり。

面白いね。

江國香織/間宮兄弟

DVDを見たら、なんだか意味わかんなかったので読んでみた。前から、ちょっと興味あったし。

最初、えらい字がデカくてびっくりしたんだけど、なんだか面白かった。映画のせいであまり期待してなかったせいかもしれんが。

マレビトが主人公のマレビト譚、ですかね。

「ハローダークネス、マイオールドフレンド」というセリフが好きだったけど、こうやって書いてみるとカッコ悪いな。

最相葉月/あのころの未来―星新一の預言

副題のとおりの内容。星新一の小説をネタにした科学エッセイ。

ただ、雑誌に掲載されたエッセイをまとめた本のようで、ひとつひとつが短くて、結構物足りない感じ。「で?」みたいな。

とはいえ、いろいろなるほどと思う話もあり、特に、精子のドナーに当時は知られていなかった遺伝的な脳の病が見つかった話など、確かに、精子をもらうということは、ある意味その人の人生(の半分)をもらうってことだなと思った。

もういっこ。バラってアジア原産なんですね。

海堂尊/チーム・バチスタの栄光

ミステリが映画になるとCMでネタをバラされたりしてものすごくハラが立つ場合があるので、急いで読んでみた。

病院が舞台の私立探偵モノ、という感じかな。血を見るのが苦手な医者が探偵役で、高校のとき進路を文系か理系か決めるときに「血は怖いから文系」と思った僕としては、血が苦手な医者がいるというのが驚きではある(うすうす知ってたけど)。でも、探偵役が不定愁訴外来の医者ってのは、なかなか良い設定だと思う(イン・ザ・プールなんかもそういうことだけど)。

で、このままハードボイルドな感じで進むのかと思いきや、途中でもうひとり探偵役が表れたのは面白かった。いままではハードボイルドだったのが、ちょっと本格タッチになったし(あくまでも「ちょっと」で「タッチ」だけど)。

ミステリとしては、まあ普通かもしれないけれど、キャラも立ってて、面白かった。

梨木香歩/西の魔女が死んだ

映画の前に読んでおけシリーズもうひとつ。

大人になりたくない、なりきれない、少女と元少女のための、絵のない絵本という感じでしょうか。別にまとめる必要はないけれど。

最初、魔女っていうからファンタジーなのかと思ったら現代モノで、「あらそうなの」と思っていたら、やっぱり魔女が登場したので、再度「あらそうなの」と思った。ファンタジー的な意味での魔女ではないけれど(自分の頭で考えられる人、って感じでしょうかね、魔女)。

楽しく読んだのだけど、最後が、ものすごーく良かった。こういう素敵なオチの本って良いよねと。

あとはね、主人公の女の子が初めて「認めざるをえない」という言葉を使って「ちょっと大人になった気がした」という場面があり、なんかかわいかった。

佐々木倫子, 綾辻行人/月館の殺人 上 IKKI COMICS月館の殺人 (下)??

館シリーズ番外編。

非常に良かったです。

ちゃんと、マンガでしかできないことになってた。

素晴しいです。

佐々木倫子って選択も、ものすごく正解だったと思う。

欄外の参考資料がエラく細かいのが、オタク向けな光線出てて面白かったです。

ええと、あと何冊か読んだんだけど疲れてきたんでこれで最後。

気が付けばライブまであと1週間。頑張ります。