デジタル音楽の行方
著者名忘れた。で、読んでる途中、「ああ、やっぱりアラン・ケイの言うことが正しいってことだろうなあ」と思ってたら、やっぱり出てきましたよ例の言葉。
未来を予測する最良の方法は、それを発明することだ
きゃー!
「優れた芸術家は模倣し、偉大なアーティストは盗む」という言葉も良かったな。誰の言葉かは忘れたけど。
ちょっと古い本だけど、本質的なところはそんなに古びてなくて、きっとそれこそが問題なんだろうなと思う。音楽だけを売るのはもう無理、というのがこの本の主張です。コンテンツ販売としてのポルノの話をちゃんと書いてあったのが良かったような。
福田和也/大丈夫な日本 (文春新書)
日本は大丈夫だよという本ではなく、大丈夫な日本にするにはどうしたら良いかという本だった。
無限という夢から覚めることの大事さ、アメリカが滅亡したらどうするのかを考える必要性、のあたりが面白かったかな。
あと「へえ」と思ったのは、伊勢神宮の遷宮のパトロンが、どんどん変わってるという話。
結局は「つくりかへる力」ですわなあ。
あ、この「力」、「○○力」について考えるで取り上げれば良かった。
ヴァルター・ギーゼラー/20世紀の作曲
現代音楽を聴くようになったので、ちょっとだけ、その理論的背景みたいなのも知りたかった。しかし、かなり判型の大きい本で、こういうのってやっぱ図書館の醍醐味だなと思った。
で、読んで思ったのは、やっぱりこりゃ数学だなってこと。特に、この本が取り上げてる内容がそうだって話だけど。
図形楽譜とかいろいろ見れたのは良かったかな。
ロックの話が出てるのにプログレの話が出てないから怒った!
安田佳生/千円札は拾うな。
最近自虐的に自分のことを「IT社長です」とか紹介する僕ですが(なぜならここにそう載ってるから)、IT社長なのでこういうビジネス書も読むわけです。
が、結構笑ったなあ、これ。こういう本を読んで笑えるようになったのは、いいんだか悪いんだか。
いくつかピックアップ。
たとえばあなたは「今のあなたは何点か」という質問に何点と答えるだろう。
略
中途採用とか転職を望んでいる営業マンなどにこの質問をぶつけると、だいたい「七十点ぐらいでしょうか」という、中途半端な答えが返ってくる。
本人としては「自分の能力に自身があります」ということと、でも向上心のある謙虚な人間です」ということをアピールしたいがための「七十点」なのかもしれないが、私ならそんな人間は絶対に採用しない。
略
それよりは「自分は一点です」と答え、「え?なぜ一点しかないの?」と尋ねたときに「僕はこれから今の百倍になりますから」と言う人のほうがずっと魅力的だ。
いや、そんなヤツ、イタいだけだと思うよ(笑)。まあでも、こういうイタさって、社長には必要だったりするところが難しいね。
イタリアの男性がオシャレにこだわるのも、イギリスの男性がジェントルマンたろうと努力するのも、アメリカの男性がひたすら体を鍛えるのも、すべてはその国の女性の「好み」が基本になっている。
こういう断定はでも、大事だったりはするけどね。でも、
考えてみれば、あのとき負けた「ドイツ」「イタリア」「日本」はみな、技術力やデザイン力で他を圧倒する国に成長している。
は言い過ぎだろ。
「いい男をつかまえるには、今フリーの男性から選ぶのではなく、彼女のいる男性の中から探せ」
これは↑の「○○力」で取り上げた「人のオトコを奪(と)る方法〜自己責任恋愛論〜」と論旨は同じですな。
自力で「売り上げ設計図」を作れる社長はほどんどいないと言ったが、やっていないのだからできないのはある意味仕方のないことでもある。
略
わが社では今、この「売り上げ設計図」作りを提唱し、社長が自らの力で設計図を引けるようになるお手伝いをしている。
こういう本ではありがちだけど、やっぱり最後は宣伝でした(笑)。
で、良いなと思ったことももちろんあって、
質の追求に限界はなく、量の追求に未来はない
は、ふむと思った。まあ限界がないのは、質の追求には目盛りが付いてないからだろうなあ。
あと。
今、中小企業が真っ先にしなければいけないのか「借金」である。
ってのもあったけど、僕は借金嫌いだからやらない。
いま気が付いたけど、この本、書名の最後に「。」がついてるのね。なんだろうねえ。
山本一郎/けなす技術
切込隊長の本。たしか自分の本(日本のSEはこれからどうなるのか)と同じ頃に刊行されて、「弱い者いじめはやめておくれー」と思った覚えがある。でも読んでなかったのだけど、読んでみた。あんまり覚えてないけど。メモから抜粋。
- 日々の記録を付ける重要性。物事の本質は、どう変化したのかというところにある。
- ネット上のヒステリーの話。要するに、頭がよくてヒマな人が増えたってことか。
- 印象批判禁止。
でも印象批判も、時には大事ですよね。
室積光/ドスコイ警備保障 (小学館文庫)
文章がマンガみたいというかこなれてないというかカリカチュアしすぎというか、つまり下手(と思った)。
学校でのスポーツで、レギュラーから脱落する選手が出るのは仕方ないが、そういう選手に何のフォローもない指導者というのはどういうのだろう。
ってのがあって、わりと、それがテーマっぽいところでもある。で、この本読んで、マッスルミュージカルの大事さがようやくわかった気がする。
あ、ちなみに小説ね、これ。元相撲取りばかりの警備会社を作る話。
わりと面白かったのだけど、うまくいく話ばかりなのがちょっとね。都立水商 (小学館文庫)の人のよう。これも読む。