萩萩日記

世界に5人くらい存在するかもしれない僕のファンとドッペルゲンガーに送る日記

モーリス・ルイス@川村記念美術館

モーリス・ルイス展、今日までだったので、なんとか仕事に区切りを付けて行ってきました(が、ちょっとトラブってて、この夜中にまだ仕事してたりするけど)。

ざっと感想。

実は川村記念美術館は今年3回目なんだけど、常設展示も結構入れ替えられてて楽しめた。アルプのEncircled Sun(日本語のタイトルは失念)が良かったな。でも、これ、前もあったっけ?前にあの場所にあった絵が思い出せない。エルンストの扉の左。でも、誰のか忘れたけど、瓶の中にトンカチが入ってる立体(?)があって、それ好きだったんだけど、それがなくなってて悲しかった。

あと、悲しかったといえば、ロスコ・ルームはお休みだった。今度のロスコ展に向けて、いまロスコ展をやってる別の美術館に貸してるらしい。せっかくフェルドマンの「ロスコ・チャペル」をiPodで流しながら、ロスコ・ルームまで行ったのにね。

その後の、階段を登って現れるニューマンは健在。カラーフィールド・ペインティングとかいうんでしたっけ。どんどん近付いていくと、単一の色が自分の視界を覆うので、遠近感がなくなってきて自分が歩いてるのを忘れそうになって楽しい。

僕の大好きなラインハートは今回も常設されてた。黒つながりで、絵をみながらBlack Sabbathを聴いてみたけどちょっと違った。Black Violinも。いろいろ悩んだ結果、Godspeed You! Black Emperorf#a#∞が良い感じでした。

とか、常設を楽しんだらルイス展。なんか今回は混んでたなあ。前に来たときは送迎バスに3人ぐらいしか乗ってなくて、ちょっと採算を危ぶんだんだが、今回は満員だったしなあ。最終日というのと、日本で20年ぶりのルイス展だからかな。

まずヴェール・シリーズ。ルイスの絵って、本で見たときは「ふーん」て感じで、本物を1点だけ川村記念美術館で見たときは「なるほど」て感じだったんだけど、たくさん並べて見たら「スゲーっ」って感じだった。色、たくさん重ねてるのねー。しかも塗ってるんじゃなくて直接キャンヴァスに絵の具を流し込むんだよね。重ねてるから、絵の端の方を見ると、いろいろ色がモレててかわいい感じだった。「金色と緑色」ってやつと、「ヴァヴ」ってやつが良かった気がする。

僕が好きなのはストライプ・シリーズ。もっと鮮やかな色のがあったら良かったけど、それでも堪能。特に、横ストライプは、参ったな。なんかちょっと泣きそうだった。

台所だっけか、をアトリエとして使ってたらしく、3メートルとか5メートルとかの作品があるルイスなのに、台所は4メートルちょっとしかなくて、どうやって制作してたか謎らしい。で、それでなのか、アトリエと同じスペースの空間が作ってあって、そこがちょっと楽しかった。中に入って。ぼーっとするのが。

でもさ、ルイスって、世界初の合成樹脂絵の具を使って絵を描いた画家なんだっけか。インク屋さんと共同作業だったんだよね。って話が、大日本インキの美術館である川村にふさわしくて、ちょっと面白かったね。

で、展示の最後にルイスを語る的なビデオが用意してあり、いつもはこういうの見ないんだけど今回のは面白くて、長かったけど見ちゃった。同じ彩度で絵の具を乗せるのは難しいらしく、技術力がすごいって言ってた。

あ、そうそう。

アンファールド・シリーズ(中央が白く残ってて、両脇に色が置いてあるやつ。詳しくはこことか見てね)なんだけど、絵に近付いて、両端の色に同時に焦点を合わせられないようにして中央の白を見て、両端の色を見るんじゃなくてなんとなく見えるぐらいで見ると、なんか楽しかったです。

では、仕事に戻ります。